ノコギリクワガタの幼虫の飼育方法は?どんなものが必要?
公開日: : 最終更新日:2019/02/24
ノコギリクワガタの幼虫の飼育方法って、土に寝かせておけばいいと思ってませんか?
実はちょっと違うんです。
どうやって育てればいいのか、何が必要なのか、調べてみると知らないことだらけでびっくりします!
それでも比較的簡単にできる幼虫の飼育なので、育て方によって大きく育ったり、長生きさせることも出来ちゃいます。
正しいノコギリクワガタの幼虫の飼育方法を知って、楽しく育ててみましょう!
目次
ノコギリクワガタの幼虫を飼育する方法!
ノコギリクワガタは、幼虫でいる期間がおよそ1年~2年、と言われ、そののち羽化する種類もいます。
カブトムシと違い必ず翌年に羽化するとは限りませんから飼育には根気と忍耐が必要です。
成虫してからはおよそ3カ月ほどで寿命を迎えるものがほとんどで幼虫期間が長いほど大型個体になる確率が増えます。
1年~2年も幼虫を育てるのは難しいと思うかもしれませんが、飼育する方法は3通りもあるんです。
- <菌糸ビン飼育>
- 初心者向け
- 広葉樹のオガクズ成分をキノコ菌で分解したもの
- 25℃前後の温度管理
- 成長まで9~11カ月
- 成虫の形はあまり良くない
- <マット飼育>
- 初心者向け
- 廃菌床を発酵させた土のようなもの
- 25℃前後の温度管理
- 成長まで10~14カ月
- 成虫の形は材飼育の次に良い
- 低コストで飼育可能
- <材飼育>
- 上級者向け
- 成虫の形が最も良い
菌糸ビン飼育とマット飼育が初心者向けの方法です。
成虫の形や大きさについてはあくまでも一例です。
菌糸ビン飼育は栄養価が高いため羽化までの期間が短いのですが「成長の速さ」=「早期羽化」となり、あまり大きさは見込めないことが多いようです。
それではまず、幼虫を育てるのに必要な道具を揃えましょう!
【マット飼育の場合】
- 飼育ゲージ(衣装ケースや瓶、プリンカップなど。最初は小さめでも大丈夫。)
- マット(幼虫にはきのこマット、くわマットがおすすめ!)
-
【菌糸ビン飼育の場合】
- 菌糸ビンセット
最低限の道具はこれだけです!
それでは一番ポピュラーなマット飼育の手順を紹介しますね。
- マットを湿らせる。握って形が残るくらいに霧吹きなどで湿らせます。水道水ならカルキを抜きましょう。
- 湿らせたマットを容器に詰める。空気が抜けるよう上から押さえつけましょう!
- ここまでで、ノコギリクワガタのお布団が完成です!
- お布団が完成したら、幼虫をマットの上にそっと置いてあげましょう。あとは勝手に潜ります。
- 複数を飼育する場合は1匹ずつ別々に入れる。
- 幼虫の大きさやマットの減り具合を確認して、その都度飼育ゲージの入れ替え、マットの入れ替えをしましょう!
- あとは羽化してさなぎ、成虫になるのを待ちましょう!
基本的なノコギリクワガタの幼虫の飼育方法はこのようになっています。
瓶やマットの入れ替えさえしていれば、あとは様子見をみるくらいで成長していきます。
エサはあげなくていいの?と言う方、実はマットがエサ代わりになるんですよ!
最初は小さめの瓶やプリンカップでも大丈夫ですが、おおよそ70mmくらいの大きさになると羽化する目安です。
幼虫の様子を見ながら、窮屈と感じたら大き目の容器に取り替えてあげましょう。
最低でも100mm程度の直径サイズの瓶やプリンカップを用意しておくといいですね。
羽化までは早くて1年!長くて2~3年!とにかく根気が必要ということだけは忘れないでくださいね。
ノコギリクワガタの幼虫を飼育する温度や湿度のポイントは?
マットの中に寝かせているだけで安心!と思いきや、温度や湿度には気を付けてくださいね。
- 理想温度は25度前後!10度以下になると冬眠状態になっちゃいます。
- 乾燥は絶対にダメ!常にマットが湿っている位をキープしましょう!
温度は28度以上や直射日光が当たらないようにしていれば問題ありません。
また、10度を下回っても死んでしまうという事もなく、冬眠状態となります。
冬を経験させることも羽化するには大切なことなので、過保護に温めすぎる必要はありません。
しかし、0度以下になるくらい寒いのは良くありません。
湿度に関しては、厳密に何%を保たなくてはいけない、ということはありません。
しかし乾燥は幼虫に良くないので、常にマットが湿るように気を付けましょう。
目安としては、マットを交換したときに、幼虫にマットが水っぽくまとわりついているのは加湿しすぎです。
マットでの飼育で25度前後をキープした場合、おおよそ1年ほどで羽化するそうですよ。
ノコギリクワガタの幼虫の飼育でおすすめの飼育マットは?
マットを探してみると、いくつか種類があるのが分かります。
しかしどれでもいいわけではなく、間違ったマットを使ってしまうと、幼虫が死んでしまう事もあります。
おすすめの飼育マットの選び方をご紹介するので、参考にしてくださいね!
- 二次発酵マットを選ぼう!
- 幼虫飼育用と書いてあるものを選ぼう!
「ノコギリクワガタ 幼虫 マット」と検索しても、ずばり「この商品!」とうい結果は出てきませんでした。
出てくるのは「発酵マット」という事だけです。
マットについて知識がない人は、少し混乱してしまうかもしれませんが、簡単に言えば、二次発酵マット=幼虫が栄養を摂ることが出来るもの、です。
一次発酵のマットもありますが、これは幼虫では栄養が摂れない、摂りにくい、まだ加工が未十分の物になります。
出回っている発酵マットの多くは二次発酵されている物です。
分かりやすい物では「幼虫用」と書いてあるマットもあるので、選ぶときは幼虫に適しているか、を気にしてみてくださいね。
ちなみに、入れ替えなどで発酵マットを新しくする場合、ガス抜きと言ってマットを空気に触れさせる必要があります。
特に新品でも異臭がする場合は、幼虫を移す前にガス抜きしておきましょう。
1日~7日ほど空気にさらし、土のにおいがすればガス抜き完了です!
ノコギリクワガタの幼虫を飼育するには菌糸ビンもおすすめ?
さて、今までは瓶やケースにマットを入れて飼育する方法でしたが、実は菌糸ビンで飼育する方法もあります。
菌って大丈夫なの?と思いの方、実はすごく役に立つんですよ!
菌糸ビンは、もともときのこ栽培に使われていた物です。
そして幼虫はリグニンという成分が分解できません。
しかし、きのこの菌はリグニンを分解することができるのです!
また、きのこを育てる環境であるため、栄養も豊富と言われています。
マット飼育よりも大きく成長するのでは、という声もあるようですね。
実際、マット飼育が羽化するのに1年ほどに対し、菌糸飼育では1年以内に羽化するのが目安のようです。
ただ、加湿しすぎるときのこが生えてきてしまうこともあるとか…。
クワガタムシにはどんな種類がいる?
日本国外合わせて、クワガタムシはおよそ1500種類確認されています。
日本では39種類が生息しているとされ、ほぼ全国でクワガタムシを見る事ができます。
【コクワガタ】
小型サイズで、初めての飼育にもおすすめの種類です。冬眠もするので、2,3年ほど生きますよ。
【ヒラタクワガタ】
雄はアゴの力が強く、なかなか離してくれないことも…。
【ノコギリクワガタ】
昼間でも活動するため、簡単に捕獲しやすいのも人気のひとつです。
【ミヤマクワガタ】
ノコギリクワガタの幼虫の飼育方法はいかがでしたか?
恥ずかしながら、小学校以来幼虫なんて目にしていなかったので、育て方なんてまったく知りませんでした。
おさらいすると、
- 必要な飼育道具を準備する(ケースや瓶、マット、幼虫の準備)
- 飼育環境は「温度」「湿度」「マットの交換」を日々チェック
- 菌糸ビンだと大きく育てる事が出来るかも!?
ですね!
羽化やマット、菌糸ビンなどあまり聞きなれない言葉も出てきますが、飼育手順など覚えてしまえば、簡単に育てる事ができますよ。
ノコギリクワガタの幼虫の育て方を調べるにつれ、興味のなかった私まで飼ってみたくなりました。(笑)
育ててみようと思っている方は、是非参考にしてみてくださいね!