セミが鳴く理由はこれだった!セミの種類とその生態は?

公開日: : 最終更新日:2019/02/16



「ミーンミンミン・ミーンミンミン」

「なんだよ~まだ朝7時かよ~。勘弁してくれよ~。夕べも暑くて寝れなかったのにさ」(@_@;)

なんて、夏の朝、セミの大合唱で起こされる人も多いと思います。

「まだ起きるには早いのに!」「今日はせっかくの休みなのに!」など思ってしまうこともあるかもしれませんよね。

でも、どうしてセミってあんなに大きな声で鳴くのだろう?と思ったことありませんか?

今回は「セミが鳴く理由は?」について調べてみました。

セミが鳴く理由は?

それは子孫繁栄の為の求愛行動だったのです。

つまり鳴いているのは雄のセミだけということになりますね。

「ちょっとそこ行くお嬢さん!オイラはここだ~!!オイラの想いを聞いてくれ~!!」

「HEYベイビー!僕とラグジュアリーなランデブーしないかい?」

「押忍!自分、あなたの事を心からお慕い申し上げている次第であり~!」

私は人間なので残念ながらセミ語はわかりませんが、きっとこんな感じで鳴いているのではと思うと、心の中で小さなガッツポーズをして(頑張れ・・)と応援したくなるのです。

セミの種類によって異なりますが3~17年と長い間土の中で過ごし、やっとの思いで地上に飛び出して来れば、思いっきり大きな声で叫んで自分の存在感を異性にアピールするのも不思議ではないですよね。

地上に出てきた彼らには1~2週間という短いタイムリミットの間に子孫を残すという大きな使命があるのですから。

これまでの統計で「大きな声で鳴く雄には雌が寄ってくる」ということがわかっています。

「大きな声で鳴けない雄には雌は寄ってこない」という厳しくも悲しい自然界の掟を垣間見ることができますね。

さて、あの大音量の音はどうやって出しているのかというとオスの腹腔内にある発音筋と発音膜を使い共鳴室と腹弁を経て秒間2万回も振動させているというのです。あんな小さな体でこれほどの運動をするのですから短い時間の中で命を燃やし続けるのもうなずけます。

では、日本ではどれくらいのセミの種類が生息しているのでしょうか?


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セミの鳴き声は自然環境音で集中力UP、快眠効果、ストレス解消、安眠作用、ヒーリング、リラックス­効果があり、作業用BGM、読書用BGM、入眠用BGM、勉強用BGMなど様々な使い方ができるとされているのですが、「ミーンミーン、ツクツクボーシツクツクボーシ」と聞くと集中というより、夏の高揚感と裏腹の切なさ寂しさを感じてしまうのは私だけでしょうか…(>_< )

セミの種類と生態

セミは卵から孵化して成虫になるまでの期間は土の中で1~7年ほど過ごします。アメリカに生息しているセミの種類の中には約20年もの間、土の中で過ごすセミもいるのだとか。その後、成虫として地上に飛び出してくるのです。

世界で約3000種が確認されているセミですが日本では約30種のセミが確認されています。その中でも代表的なセミは以下の5種類になります。

  • ヒグラシ
  • アブラゼミ
  • ツクツクボウシ
  • ミンミンゼミ
  • クマゼミ

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ヒグラシ

ヒグラシ

オスの鳴き声は甲高く、「キキキキキ…」「ケケケケケ…」「カナカナカナ…」などと聞こえます。標準的な聞きなしとしては「カナカナ」が使われ、日本ではその鳴き声からカナカナ、カナカナ蝉などとも呼ばれています。

成虫の体長はオス28-38mm、メス21-25mmほどです。

日本では北海道南部から奄美大島と、ほぼ全国の範囲に生息するしています。広葉樹林やスギやヒノキの林に生息し、北海道から九州北部では平地から山地まで見られますが、九州南部以南ではやや標高の高い山地に生息するセミです。

成虫は梅雨の最中の6月下旬頃から発生し、他のセミより早く鳴き始めます。以後は9月中旬頃までほぼ連日鳴き声を聞くことができるセミです。

ヒグラシが卵から孵化して成虫になるまでの期間ですが実はよく分っていません

アブラゼミ

アブラゼミ

「アブラゼミ」という名前の由来は、鳴き声が油を鍋で熱したときにはねる「ジリジリ」という音に似ているため、「油がはねる音の様に鳴く蝉」から「油蝉(アブラゼミ)」と名付けられたとされています。

体長は 56-60mm で、クマゼミよりやや小さいセミです。

アブラゼミは北海道・本州・四国・九州の広い範囲に生息しており、都心部でも最も多いセミであったが関東以西の大都市や北日本の一部都市では環境の変化やヒートアイランド現象等により生息数が減少しています。

一方で本州日本海側や九州の多くの地域ではアブラゼミが減少しておらず、むしろ優勢な地域が多いです。東京都内でも全体的にはアブラゼミが最も多く生息しています。特に北陸地方のほとんどの地域では近年アブラゼミの勢力が著しく強くなっており、ミンミンゼミの生息場所は低山帯に押しやられているのが現状です。

鳴き出す時期ですがこの5種類のなかで最も早く6月の中旬以降となっています。

アブラゼミが卵から孵化して成虫になるまでの期間は3年~4年です。

ツクツクボウシ

ツクツクボウシ

ツクツクボウシは晩夏から初秋に発生するセミで、特徴的な鳴き声をもち、ツクツクホーシ、オーシンツクと呼ばれることもあります。

体長45mmほどの中型のセミです。

ツクツクボウシはアブラゼミと比べて冬の寒さに弱いので、元来北日本では川沿いのシダレヤナギ並木など局地的にしか分布していませんでした。

しかし近年、盛岡や仙台においてこのセミが増えつつあり、特に盛岡ではアブラゼミが激減している(仙台でもかなり減少している)が、ツクツクボウシは逆に増えている傾向にあります。

これは地球温暖化が原因と考えられるが、生態学的に優位な立場にあるアブラゼミの数が減ったことで、ツクツクボウシが繁殖しやすくなったという原因もあるようです。

鳴き出す時期は8月始め頃からです。

ツクツクボウシが卵から孵化して成虫になるまでの期間は1年~2年です。

ミンミンゼミ

ミンミンゼミ

ミンミンゼミは名通りの「ミーンミンミンミンミンミー…」という鳴き声でよく知られているセミです。

成虫の体長は33-36mmほど。

日本国内では北海道南部から九州、対馬、甑島列島に分布すし、このうち、北海道・屈斜路湖の和琴半島にあるミンミンゼミ生息地が分布北限とされています。

東日本では平地の森林に生息し、都市部の緑地などでも多いが、西日本では都市部にはほとんど生息しておらず、やや標高が高い山地を好んで生息しています。

成虫は7月-9月上旬頃に発生し、サクラ、ケヤキ、アオギリなどの木によく止まっています。

ミンミンゼミが卵から孵化して成虫になるまでの期間は2年~4年ほどです。

クマゼミ

クマゼミ

クマゼミは日本特産種の大型のセミで、成虫の体長は60-70mmほど。アブラゼミやミンミンゼミに比べて頭部の幅が広く、日本産のセミの中ではヤエヤマクマゼミに次いで大きな体をしています。

温暖な地域の平地や低山地に棲息し、都市部の公園や街路樹などでも多く見うけられます。

成虫が発生するのは7月上旬から9月上旬くらいですが、特に7月下旬から8月上旬、大暑から立秋にかけての最も暑い頃が発生のピークであるセミです。

成虫の寿命は2週間程度とされていて、他のセミと比べてやや長いです。

オスは腹を激しく縦に振りながら大きな声で鳴き、鳴き声は「シャシャシャ…」や「センセンセン…」などと聞こえ、その前後には「ジー…」という長い声が入ります。

クマゼミが卵から孵化して成虫になるまでの期間は2年~5年ほどです。

セミが鳴く時間帯は?

セミの種類によって鳴く時間帯が異なります。日本産セミ類では意外と日中の暑いときには鳴くのではなく、少し気温が低い午前と午後に鳴きます

ヒグラシが鳴く時間帯は主に朝夕方です。

また、アブラゼミはほぼ全日

ツクツクボウシがよく鳴くのは午後の日が傾いてきた時間帯から日没後の薄明までの時間帯です。

面白いのはクマゼミで午前中に鳴きますが、「夜鳴き」をすることでも有名です。もともとこのセミは薄暗く湿度の比較的高い時間帯を好むため、最も盛んに発声活動をするのが夕刻時辺りだからです。

ただ、最近では東京や埼玉ではセミが真夜中でも鳴くのが有名。これはヒートアイランド現象で夜でも気温が高いのと、都会では夜でもネオンで明るくセミが勘違いして鳴くとされています。

まとめ

セミについて色々書いてきましたが、鳴くのは雄だけで鳴く理由は雄が雌に対する求愛行動だったのです。

「俺のほうが強くてカッコイイからこっちに来なよ」と雄が雌をナンパしているわけですね。(笑)

今年も暑い夏を迎えました。夏を迎えてセミの声を聞いたとき、セミも頑張ってるな、といつもと違う感覚を持てば夏の楽しみ方が1つ増えるかもしれませんね。^^

Comment

  1. あさまる より:

    鳴く時間帯についてですがヒグラシは朝夕方、アブラゼミは全日型と書いたほうが適切ではないかと・・・

    • Takashi Katayama より:

      調査した機関により結果はバラつきがあるのですが、ご指摘の様にさせて頂きます。
      ありがとうございます。

  2. 神ゴリラ より:

    こんにちは
    とってもいいと思いました
    これで自由研究もできそうです。

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