お盆に殺生をしてはいけない期間はいつからいつまで?
公開日: : 最終更新日:2018/10/28
私、実は趣味が釣りなんです。
釣ったばかりのお魚は格別に美味しくって食べる目的で釣りしてます。だから、美味しい魚しか釣りしません。
主人の実家が和歌山県の由良というところなのですが海がとっても綺麗でいかだ釣りが出来ます。
季節によって変わりますがカワハギ、メバル、アジ、太刀魚、イカ等が釣れます。
本当はいかだ釣りは皆さん、チヌを狙いに来ているのですが、美味しくないので私は興味ありません。^^;
今年もお盆に帰省した時に釣りザンマイと思ってたのですが友達に「お盆に釣りなんかしたらバチが当たるわよ」 と言われてしまいました。
なんでも、お盆の期間中は殺生したらダメとのこと。
「えー!何で?」
滅多にない長期休暇。こんな時こそ釣りしないとバチが当たるのでは?
それは冗談ですが、本当にお盆の期間に殺生したらダメなのかを調べてみました。
お盆に殺生をしてはいけない期間はいつ?
それは、ズバリ!
8月13日から8月16日の4日間です。
つまり一般的にお盆と呼ばれている期間そのものです。
殺生したらダメなのは、多くの人が会社や学校を休む、いわゆる「お盆休み」ではなく、純粋に『お盆』の期間だけですね。
「お盆休み」が『お盆期間』と被ってしまう釣り好きの方はショックかもしれないですね。
20165年からは山の日が出来たため、8月11日から「お盆休み」に入るところも増えたようです。
『お盆』の期間から外れている日数が増えたことで「ラッキー♡」と思う方もいることでしょう。
ですが、実は『お盆』期間って日本全国一緒ではないんです。
東京をはじめ関東の一部や沖縄などでは旧暦を使っている地域があり、それらの地域のお盆とは7月13日からの4日間のことを言います。
私たちが一般的に認識している8月13日からのお盆期間とは、実は「月遅れ」と言われています。
では、なぜ1か月遅れるようになったのでしょうか?
実は2つ説があると言われています。
1つは、東京と地方でお盆の期間をずらすことによって、家族が帰省しやすくするためという説。お盆期間はご先祖様を供養するための大切な期間ですから、やはり親戚一同集まりたいものですよね。
2つめは農作業の繁忙期を避けるためという説です。昔は今よりも農業をされている方が多かったので、忙しい時期にお盆行事を行うのも大変だったのかもしれませんね。
ただ最近では、多くの学校や企業が新暦のお盆を『お盆休み』として採用しています。
せっかくの休みなら、釣りや虫取りなどして楽しみたいもの。
と言うことは、旧暦を使っている沖縄まで行けば8月13日から8月16日でも殺生しても良いのかな^^;
いえいえ、そうではないんです。どちらにしても、8月13日から8月16日の4日間は、魚はおろか生き物全般、殺生したらダメみたいです。
たとえ蚊であっても!
ではなぜ、お盆期間の殺生はダメなのか詳しく見てみましょう。
なぜお盆に殺生をしてはいけないの?
『ご先祖様が、トンボに乗って帰ってくる(トンボになって帰ってくる)』と言い伝えられている地域があるそうです。
トンボに限らず、虫に乗って帰ってくるとも言われているようです。…そう考えてみると、虫を叩いてしまうと、ご先祖様を叩いているのと同じになってしまうわけです。
もう一つの言い伝えは、仏教由来でした。
「殺生しない」とは、日ごろ考えない「いのち」について、真剣に考え直す機会を与えられている、チャンスなのだそうです。
つまり精進料理を食べる期間なのですね!
日ごろの食生活を見直すのにも、いいのかもしれません。とてもヘルシーだし、栄養満点です。
一例ですが・・・
- たたきごぼう(胡麻和え)
- なめこオクラあえ(しょうがと、ごま油、めんつゆで味付け)けんちん汁!
- ナスの甘辛煮
うーん、想像するとすごく美味しそうです♪
お盆に生き物を食べるのは良いの?
お肉もお魚もひかえて下さい~~。
お盆期間は、殺生をしてはいけないので、生物を口にしないのが習わしになっています。
仏教では、草木も命ある存在と言っていますが、先ほどまで動いていた生命が、動かなくなるほうが、私たちが分かりやすいため、お肉やお魚を食べないようにするのだそうです。
お盆は4日間ですから、なんとか我慢できそうですね~!
けれど、せっかくお休みでゆっくりしているのに、美味しいモノが食べられないのは、チョット悲しいかな……。
そうそう、お供え物にも肉や魚を選ぶのはNGなんだそうです。豪華にお迎えして、生前好きだったモノを供えたくなりますけれど、控えて下さいね。
お盆に蚊や蜂などを退治しても良い?
殺生しない、には、生き物全般が含まれています!
なので、厳密にいうと蚊も蜂も、命あるもの。なるべく殺さないように、回避していただきたいものです。
「刺されて、ついペチン!」と叩いてしまっても、きちんと自分で命の尊さを考えて冥福を祈れば、きっと大丈夫だと思いますが。
蚊取り線香より、虫よけにする、とか対策が必要なようですね……。
お盆の由来や意味は?
私たちは、「お盆」とか、「お盆休み」と親しんでいますが、お盆っていったいなんでしょうね?
実は、仏教のなかにある「盂蘭盆会教」から「お盆」と省略された説が有力です。
この「盂蘭盆会教」の中身は……
この方は、なんと「あの世」を見ることができる才能を、精進によって身に着けたそうです。
亡くなった両親がどうしているかと、天界を調べたら、母親が餓鬼畜生界という地獄にいることがわかりました。
お釈迦様に相談したところ、苦難のある人たちや、僧(この時は、お坊さんは托鉢でご飯を食べていたからですね)に食べ物や、身の回りのモノを配り、供養しなさい、と教えて頂きました。
目連は、その通りに実行して、母親を天界に還らせたそうです
という経典となっています。
目連が母親を供養した経典から、お盆がはじまったのですね。(※一説には、仏教伝来前からもあるとされています)
仏教書には「食べ物も、棗(なつめ)とか、梨とか、果物、沐浴する時の道具・・・」とか、いろいろ細かく書かれていましたが、省略させて頂きました。気になったら、ぜひ本で調べてみて下さいね!
実は奥深いお盆のルールでした……
日本人は、お正月にお参りに行き、お盆にお墓参りをし、神様や仏様、ご先祖様も、四季とともに、身近に感じているのかな~と、じんわりと心があたたまりました。
ああ、私たちは毎年、ご先祖様に会っているんだなぁ、となんだか安心しますしね。
8月13日から16日の4日間は,、命の尊さを虫にも感じようって、とても素敵な気がします。
みなさんも、お盆に精進料理を楽しんでみて下さいね!
あまり火を使わない料理も多く、私もチャレンジしてみようかな~と思っています。