家庭訪問を玄関先でする時のマナー!座布団は?お茶は?
公開日: : 最終更新日:2018/12/26
新入学、進級の慌ただしさが落ち着いたのもつかの間。親にとってはもう一つの新学年の行事、家庭訪問の季節がやってきます。
家庭訪問のプリントに
「各ご家庭への訪問時間は○分ほどで設定しております。当日は玄関先でお話をお伺いします。尚、茶菓の接待はご辞退申し上げます」
などと書かれている場合、自分が子供時代の家庭訪問を思い出し、
「ええ?玄関先ってホントに?子どもの勉強部屋とか見て、家の学習環境を確認するのが目的じゃないの?」
と思う方もいらっしゃるでしょうが、最近の家庭訪問は、
- 家の場所の確認
- 通学路の確認
が主な目的で、玄関先で済ませる家庭訪問も少なくないようです。
あえて「家庭」訪問ではなく「玄関訪問」と名付ける学校もあるそうですよ。
とはいえ、相手はわが子の担任。同級生の他のお宅と比べて失礼があったらイヤだし、どのように対応すれば良いのでしょうか?
家庭訪問を玄関先でする時のマナー
事前に「玄関先で」の通知があるのでしたら、「どうぞおあがりください」とは言わなくて良いでしょう。
マナーとして一応言うべきとの説もありますが、
などの虚礼はハッキリいって時間の無駄です。
先生も全ての家でこの儀式をしていては疲れてしまいます。
自分は社交辞令のつもりで「おあがりください」と言ったのに「そうですか、それでは・・・」となる可能性もありますしね。
それに最近の家庭訪問は、玄関先での訪問が主流になってきています。
ベネッセが小学校一年生~中学校三年生の保護者を対象に調査したところ、家庭訪問の所要時間は
・5~10分・・・44%
・11~20分・・・38%
との結果になり、短時間で終わるケースが大多数です。
そして家庭訪問を行った場所は
リビング・・・44%
玄関・・・43%
と玄関で終わらせることが、ほぼ半分くらいの割合とのデータも出ています。
玄関先での家庭訪問は先生と保護者両方の負担を軽減するためでもあるんです。
玄関先での家庭訪問が主流になっている要素としてはさまざまなものがありますが、主だったものとしては
保護者側
・家の中を見られたくない
・掃除するのが大変
先生側
・家庭訪問数が多く、一つの家庭に対してあまり時間が取れない
が大きな理由になっています。
家庭訪問数が多いのは、少子化によって今までの学区だけでは子供が少なすぎるため、前までは2つの学校だった区域が統合して1つの学校になっているからなんです。
それによって先生が家庭訪問する区域が2倍になり、移動距離が長くなってしまったことで家庭をまわる時間も長くなってしまったんですね。
先生も大変ですが、最近では共働きが主流になっているので、先生同様に保護者の方も時間の捻出が難しいというのが現実です。
一戸建てに多いタイプの靴脱ぎ場と家に上がった場所に段差がある玄関の場合、上がった場所に立つと靴脱ぎ場に立っている先生より目線が高くなってしまいます。
これはちょっと気まずいし失礼ですよね。
そんなときは自分が靴脱ぎ場に下りるか、上がった場所にいるのなら座りましょう。
座る場合は正座が失礼のない座り方です。そして座る場合は座布団を用意して先生に勧めるのも良いでしょう。
ただ、自分が座ってしまうと先生も座らなきゃと思って気を遣わせてしまうので、やはり先生と同じ靴脱ぎ場に下りてお互いに立って同じ高さの目線で話をしたほうがスマートです。
座布団は出した方が良い?
家庭訪問を玄関で済ませる、というのはイコール先生は靴を脱がないで立ち話をするという意思表示です。
ですので特別に座布団を用意することも必要ないでしょう。
実際問題、和室がなくて座布団が無い家もたくさんあることでしょうしね。
一軒家で靴脱ぎ場と室内に段差のある玄関でしたら、靴を脱がなくても段差に椅子のようにに腰掛けられますから、座布団を用意して「立ち話もナンですから」とお勧めしてもおかしくはありませんが、特段必要ないでしょう。
マンションや団地などは靴脱ぎ場と上がり口がフラットになっていますので、そこに座れというのは無理な話で、当然座布団は必要ありません。
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お茶を出した方が良い?
玄関での家庭訪問は基本立ち話なのでお茶は必要ないでしょう。
カップや湯飲みに入れて出したところで置き場所に困りますよね。
先生の手に持たせたままにするワケにもいかないし、下駄箱の上に置くのもおかしいし、床に置くのは論外だし、だいいち先生はカバンを持っているでしょうし。
ではペットボトルや缶の飲料はどうでしょう?
立ち話だったら帰り際に
「お飲み物も出さずにすみません。お車の中で(学校にお戻りになってから)でもどうぞ。」
と出してみても良いかもしれません。
玄関で無理やりお茶やコーヒーを出すより、この方が気が利いてますね。
ただ、出さないと失礼というわけでもないので、どうしても気が済まない人だけにしておきましょう。
先生が車でない場合は荷物になりますしね。
お菓子はどうする?
お茶を出さずにお菓子だけ出すということはありえないので、お茶を出さないならモチロンお菓子も不要です。
ではお土産代わりに帰り際に個別包装の焼き菓子や煎餅などを渡すのはどうでしょうか?
これも玄関先で家庭訪問を済ませるという意図に対してちぐはくな感じがするので出さない方が良いでしょう。
玄関が狭い場合は?
アパートやマンション、団地など、玄関は靴脱ぎスペースだけというお宅もたくさんあることでしょう。
我が家もそうです。
靴脱ぎスペースに一人、上がり口に一人立つのがやっとの広さです。お辞儀したらお尻がドアにぶつかってしまうくらい。
とはいえ、人が二人立てれば話はできるので、
「窮屈ですみません」
と、一言ことわって速やかに本題に入りましょう。もちろんこの場合は座布団なし、お茶なし、お菓子なしで。
最後に脅すワケではないですが、事前の通知で「家庭訪問は玄関先で、短時間で失礼します」と書かれていても、話の流れで上がってもらうことになるかもしれませんし、間が悪く子どもが同席して「先生、私のお部屋見て!」とKY発言をするかもしれません。
先生から「申し訳ありませんが、トイレお借りしてもよろしいでしょうか?」と言われるかもしれません。
万が一玄関先で済まなかった場合に備えて子ども部屋、リビング、そしてトイレも片づけておきましょうね。