猫はこたつで丸くなる!?出てこないと危険な場合も!
公開日: : 最終更新日:2019/01/06
「猫はこたつで丸くなる」という有名な歌の歌詞があるように、猫がこたつの中でくつろぐ姿はとても可愛らしいものです。猫を飼っている人なら、こたつの中で愛猫が丸くなっているのを見て癒された…という経験を一度はしているのではないでしょうか。
私の知人にも、冬になると毎年飼い猫がこたつに入った姿を写真に撮ってはSNSに公開している人がいます。仕事から帰って猫を探すと、ほぼ毎日おばあちゃんと一緒にこたつに入っていて出てこないとのこと。
それを聞いてふと、人間でも長時間こたつに入っていると熱くて汗をかくのに、猫は体全体をすっぽりこたつに長時間入れていて大丈夫なのだろうか?と疑問に思いました。
猫はこたつが大好き?
猫は、とっても寒がりです。そもそも砂漠の暑い場所にいた動物ですから。寒さには弱い生き物です。
野良猫が車のボンネットの上で日向ぼっこをしていたり、車の下で暖をとっていたり、飼い猫が毛布や布団にくるまってぬくぬくしている姿をよく見かけるのがその証拠です。
私が飼っている猫たちは、家の中では飼い主の布団の中に入り込んできたり、ストーブの前で暖をとったりしています。床暖房を入れるとすかさずあらわれて床に伸びきっています。
さらに猫は、狭くて暗いところにいると安心するようです。
猫が夜行性であって、昼間は寝ることが多いのと同時に、猫の習性の1つに「外敵から身を隠す」というものがあります。
隠れ家に隠れることで猫は外敵からのストレスを感じずに済むのです。やたら狭くて暗いところに入り込もうとするのは、安全な場所を見つけて、安心したいからなんですね。隠れ家を探しているのです。本能的なものが大いに関係していると言えます。
知らないうちにクローゼットに半日以上隠れられてしまい、服が毛まみれになったことがあります。一度気に入ってしまうとなかなか出てきてくれないのも特徴だと言えます。
こたつの中とは、まさにその猫の好きなポイントをおさえていますね。暖かくてふかふかで、ひっそりしている。猫にとってあまりにも快適な環境なため、ついつい長時間居座ってしまったり、出てこなくなってしまうことがあります。
とても気持ち良さそうで可愛らしいですが、猫がこたつから出てこないということは、実は危険と隣り合わせな事でもあるのです。
本能で隠れているといっても、野生の猫とは違って家の中の環境は外の世界とは異なり、猫にも想像ができない危険が隠れていることがあります。猫と仲良く、長く一緒に過ごすためにも、危険なことを把握して、なるべく猫にストレスのかからない方法で危険から守ってあげましょう。
こたつの何が危険なことなのかを知り、どうすれば猫が快適にリラックスできるのか考えていきましょう。
猫がこたつから出てこないとなぜ危険?
では、何が危険だというのでしょうか?猫が自分が入っていたこたつの中に入ってきて、足元で猫がぬくぬくしているのを感じながら長時間経ち、気が付くと猫が命を落としてしまっていた…というケース、実は少なくはないのです。猫がこたつの中で危険にされされる理由をいくつか紹介します。
- 酸欠状態になる
これは猫がこたつの中で陥るもっとも多い症状です。布団がかぶさっているだけとは言っても、密閉されているこたつの中は非常に酸素が薄くなります。
こたつの中が快適と感じた猫はそのまま眠ってしまい、酸欠になったことに気が付かない事があります。こたつに入ってからなかなか出てこないと思ったら、気持ち良さそうに熟睡していたとしても定期的に猫を外に出してあげたり、布団をあげて密閉を解除してあげることが大切です。
- 低温やけどを起こす
快適なこたつの温度とはいえど、長時間その温度に触れていると低温やけどを起こします。大きなこたつであれば猫が触れることはないかもしれませんが、猫がどのような態勢でくつろぐかは予測不能なので、こたつの温度をかなり低めに設定しておくなど、注意した方が良いかもしれません。
- 熱中症になる
人間の世界でも死の危険と隣り合わせの「熱中症」。必ずしも夏の時期に起こるわけではありません。ほぼ密室状態で高い温度を持続しているこたつの中に長時間滞在し、さらに猫は全身毛でおおわれているため、熱中症のリスクが非常に高いのです。
熱中症を発症しやすい温度はこたつの中では容易に作られます。定期的にこたつの温度を気にしたり、布団をあげて熱がこもらないようにしておくべきです。
こたつ以外でくつろいでもらう
こたつでくつろぐ猫はとても気持ち良さそうですが、こんなに猫に危険が及ぶ可能性が高いなら、できればこたつに入ることを避けてもらいたくなります。とはいえ、冬に暖かくくつろぐ事ができないのはさすがにかわいそう…。こたつの替わりに、猫がくつろぐことが出来る場所はないのでしょうか?
前述したとおり、猫は狭くて暗い、暖かい場所を好みます。このような場所を、家の中にいくつか作ってあげると良いでしょう。猫に適した大きさの段ボールを用意して、出入り口用の穴(直径10cm程度の小さいものが良いです)を開けて、中に毛布など温かいものを敷いておくとベストです。
最近では「猫ちぐら」という、猫用のちぐらもヒットしているようです。
また、こたつの替わりの暖房器具としてはホットカーペットを使用したり、余裕があれば暖房をきかせた猫用のお部屋もおすすめです。
どうしても、こたつに入った猫の姿が恋しい場合は、安全な「猫用こたつ」を手作りする事もできます。
猫用コタツをすのこで作ってみよう
そんな安全な「猫用コタツ」を、実際に作ってみましょう。100円ショップ等で手軽に買えるすのこがあれば簡単に作れてしまいます。
準備するものは、すのこ1枚、柱替わりになりそうな木製の台4本、こたつ布団替わりの軽い布1枚、そして天板替わりのマットなどがあればベストです。
- 1.木製の台を4本縦におき、その上にすのこを木工接着剤でくっつけます。
- 2.その上に、こたつ布団となる布をかけます。軽い毛布のようなものが良いでしょう。
- 3.天板替わりのマットを上にそえれば完成です。
見た目は完全にこたつと一致しています。あとは、猫に気に入って貰うだけでOKです。
今回、猫がこたつから長時間出てこない場合のリスクを調べました。こたつによる猫への危険は大きく分けて三つあります。
- 酸欠状態
- 低温やけど
- 熱中症
症状は軽度のものから重度なものまで様々で、最悪の場合、愛猫を死に至らしめてしまう恐れもあります。そのため、猫が心からくつろげる事を考慮しながら、命の危険から守ってあげる努力が必要です。こたつの状態を頻繁に見てあげたり、またはいっそ、こたつの替わりとなるくつろぎ場所を作ってあげて、猫の安全をキープしてあげることが大切です。