3月の時候の挨拶!ビジネス文書の場合なんて書けば良い?
公開日: : 最終更新日:2018/10/03
だんだんと厳しい冬を超えて少しずつ春の気配を感じるようになりました。
3月は、人事異動や新規支店開店などなにかと挨拶の文章を書く機会が多い季節です。
そこで必要となってくるのが時候の挨拶です。時候は「じこう」と読みます。時候の挨拶は季節や月により様々です。
それでは、ビジネス文書はどう書くのがベストなのか?一緒に考えていきましょう。
私も仕事柄、異動やクライアントへの転職が多くビジネス文書で挨拶文を送る事が多い立場でした。
社会人になり初めの頃は、デザイナーという職業柄からかマンツーマンで人とお会いしたりすることがあり、直接のご挨拶ですむことがほとんどでした。
しかし、人づてにメーカー社内企画室に勤務したりクライアントの会社で勤めることになることがあったりしてくると文書を出さねばならない必要性が出てくることとなりました。
そういった機会に直面した時に、いざビジネス文書を書こうとしてもなかなか文が出てこないですし、書き方すらわかりませんでした。
そこで、その時にインターネットや社会人の心得を書いた本などを参考にして書いたビジネス文書を思い出しながら皆さんと共に考えたり書き方を伝授していけたらと思います。
3月の時候の挨拶の一覧
まずは、文を書く初めに当たる時候を表す季節の言葉から例をあげて一覧を出します。
初めには「拝啓」など略したことがわかる言葉を入れましょう。
3月でしたら春の訪れを感じさせるような温かみのある言葉を入れることが多いです。
- 早春
- 春暖
- 春分
- 陽春
- 浅春
- 春色
- 弥生
- 萌芽
- 春陽
- 軽暖
- 霞立つ春
- 弥生
など色々とあります。
他にも「○○のみぎり」など、例えば
- 弥生のみぎり
- 萌芽のみぎり
- 春色のみぎり
- 軽暖のみぎり
- 早春のみぎり
- 春暖のみぎり
と書くこともあります。
短い言葉から長い言葉までありますが、自分で一番しっくりとくる言葉を選べば良いでしょう。
以下に、例文とそこから受ける印象をいくつかまとめてみます。
例 1
わかりやすくて、難しい言葉も入っておらずどなたにも応用がきく文章です。対等な関係や親しみの感じられる文章です。健全で最もポピュラーなよく使う文章だと言えるでしょう。
例 2
こちらですと、相手側が健康で栄えていることを伝えている事と、健勝の一言で活発な印象になります。
例 3
春の暖かな陽気を感じさせつつ、相手の健康状態や仕事での繁栄ぶりを考慮した文章です。
例 4
少し固い印象の文章ですね。目上の方や、取引先の方にも使える文章です。
例 5
こちらは、もっとさっぱりとした印象の文章になります。当たり障りなく、利害も感じられない文章です。 また、時下の一言で季節を書かず伝えられるのでどの季節にも使用できます。
いずれも、拝啓から始まり、季節の言葉と相手の方の健康や仕事のことをお伺いする文章です。
ビジネス文章の例文
それでは、ビジネス文書の例文を上げていきます。こちらでは、最も多いであろう人事異動の場合を想定した文書を例にあげようと思います。
例文
拝啓 早春の候、皆様には一層ご活躍のこととお慶び申し上げます。
この度、Ο月Ο日付でΟΟΟ部への異動を命ぜられ過日着任いたしました。
ΟΟ様にはΟΟΟ部在勤中、格別のご厚情を賜り心より感謝いたしております。
この上は、皆様からご指導いただいたことを肝に銘じ、一層の努力をしてまいる所存ですので、
今後とも変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます。
略儀ながら、書中をもちましてお礼のご挨拶を申し上げます。
敬具
平成Ο年Ο月Ο日
新勤務先
〒000-0000 ○○県ΟΟ市ΟΟ町00番1号
○○○部○○○課
電話番号 000-000-0000 / FAX 000-000-0000
ΟООΟ
短的ながら、要点を抑えつつも伝えるべきことがしっかりと書かれた文章です。
これから新部署や新支店への異動の際には、必ず新たな勤務地の場所を入れて連絡先がわかるようにするのが常識です。
そのようにすると、新しい勤務場所でも前にいた勤務場所での人間関係を活かして仕事をしやすくなり活躍することができるでしょう。
用件がある場合は、個人向けでしたら用件を取り入れたいところですが、挨拶状ですので何も書かないのがベストです。
挨拶状なのでこちらを先に送り、仕事の要件などは後ほど別の文書で送ります。
ビジネス文章を書く時のコツは?
相手への感謝の気持ちを忘れず、目上の方への感謝や同僚への思いやりを述べた文章を取り入れつつ、次の仕事につながるような文章になるようにすることが大切です。
気持ちを込めつつも、あまり感情的にならずあくまで冷静に相手を立てた健全な文章にしましょう。
次の仕事へと繋がるような、またこの人と仕事がしたい!と思わせる文章にすると仕事がスムーズにいくでしょう。
その為にも、なにか変動があった場合や時節の折にはビジネス文書を送ることが大切なのです。
ビジネス文書を送るだけで、次の仕事へとつながる意欲が伝わりますし、相手にぐっと好印象を与えることになります。
単なる連絡やお伺いだけでなく、仕事を円滑にすすめる為のツールでもあるのです。
特に異動などがあった際には、今まで一緒に仕事をしていた人が連絡もなしにいきなりいなくなってしまってはマイナスな印象になりますし仕事相手の方が困る事になります。
私もそれまで仕事をしていた方の異動先がわからなくなり、これで苦労したことが度々あります。
特に取引先の方などには、必ずビジネス文書を送る習慣をつけましょう。人事異動で部署が変わることがあれば電話番号なども変わりますし、社内でも同じことです。
親しき中にも礼儀あり。仕事上で仲の良い人にこそ、ビジネス文書を送ることが縁を長く続けさせるコツだと思います。
ビジネス文章を書く時の注意点
あまり出過ぎず、あくまでも要点だけを述べて相手側を立てた文章にすることが大切です。
私的な用件などはメールですませることができますし、誰が読んでもいいような簡潔で読みやすい文章になるように心がけることが大事です。
誰に見られてもいいような文書にするべく、私的な用件を取り入れた文章はNGです。
結びの文章例
最後には、「敬具」などを使って締めの文章とするといいでしょう。日付も忘れてはいけません。
そして、終わりにも結語として季節を感じられる言葉を取り入れた相手を思いやる文章を添えつけましょう。
- 季節の変わり目ですのでくれぐれもご自愛ください。
- 立春とは申しますが、お風邪など召されませぬようお気を付けください。
- 皆様が、良き春をお迎えになりますようお祈り申し上げます。
- 皆様が、良き門出をお迎えになりますようお祈り申し上げます。
- 思わぬ花冷えにお風邪など召されませんようくれぐれもご自愛ください。
- 桜のつぼみも膨らんで春の訪れを告げていますが、健康にはお気をつけてお過ごしください。
- 年度末でお忙しいでしょうが、ご無理をなされないでお仕事に励まれてください。
春の暖かさを感じられつつも、相手の健康や仕事への配慮を絡めた文章にすることが肝心です。
時候の挨拶をメールで送るのは失礼?
メールで送ることは失礼ではありません。
- 分かりやすい件名を添える
- 時候の挨拶を書き添える
- 一斉送信はしない
- 相手に合わせて文を変える
の4つを気をつける必要があります。4つめはなしとしても、少なくとも上3つは必ず気をつけなくては失礼に値します。
時候の挨拶があるならば、もちろん結び言葉も必要です。
メールで時候の挨拶をするのは良いのですが、上司や目上の人への挨拶であれば手紙が一番良いです。
上司に対しても、取引先などに対しても、ちょっとしたことでも一筆書くということを心がけていると、コミュニケーションも円滑になるのではないでしょうか。
特に自分自身に変動がなくても、時節の折には相手を思いやったり変化がないかを伺うビジネス文書を送ることは好印象につながります。
手紙をもらうと嬉しくなるのと同じように、ビジネス文書をひとつ送られるだけで尊重されてる気持ちがしますし良い気分になることは間違いないです。
私も未熟者ですので指南できる立場ではないのですが少しでもご参考になれば幸いです。
ここまでお読み下さりまして、ありがとうございました。