十五夜の意味!子どもにわかりやすく説明するには?大人にも!
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幼い頃、秋の夜空に浮かぶ満月を見上げて「うさぎ うさぎ なに見てはねる 十五夜お月さま 見てはねる」と保育園や幼稚園で習ったばかりの歌を一度は歌ったことがあるのではないでしょうか。
ただ歌は歌えても、十五夜を説明できるかと聞かれたら少し困ってしまいます。
意味を知っていればきっと、十五夜の時期がもっと待ち遠しくなるはずです。そして「うさぎ うさぎ~」と秋の夜空を見上げて口ずさむ子どもたちにその意味を教えあげたいと思います。
十五夜の意味は?
十五夜は旧暦の8月15日前後の満月の夜のことを「十五夜(満月の意味)」と言います。
私たちが現在使っている新暦とは一か月ほどのズレがあり、一般的に9月中旬~10月中旬あたりを指します。
ここで気をつけて欲しいのは旧暦では満月でも新暦では満月とは限りません。
今年の満月は9月14日です。
13日の月の形はこんな感じです。
まぁ、ほぼ満月ですけどね ^^;
またこの十五夜には別の呼び名もあるのをご存知でしょうか。
充分に丸くなった月とまだこれからという月の両方を名月として楽しむなんて日本人らしいわびさびですね。
両方を見ないと片見月とも言われたそうです。
ちなみに十五夜の満月は真ん丸に見えますがほんの少しだけ欠けた月なんですよ。
桜も満開より散りはじめが趣があるなんていいますもんね。
この趣のある十五夜の風習は日本独自のものと思われがちですが、実は中国の唐の時代から行われていました。
それが平安時代に伝わってきてお月見をするという文化が広まってきたと言われています。
またこの十五夜には別の呼び名もあるのをご存知でしょうか。
- 中秋の名月:秋の真ん中に出る満月の意味から
- 芋の名月:秋に収穫される芋類をお供えし、収穫を感謝する意味から
このように十五夜は秋の満月を表すだけではなく、作物が月の満ち欠けとともに成長することから、穀物が実り豊かに育った秋の収穫に感謝をする意味もあります。
旧暦では7月8月9月が秋とされていた為、8月が秋の真ん中でした。
どうして十五夜って言うの?
まず十五夜というのは「満月」のことを表します。新月から丸いお月さまになるまでが、およそ15日ほどかかるため、それにちなんで十五夜と呼ばれるようになりました。
またこの頃の秋の空は1年を通して最も澄み渡り、美しい十五夜を見ることできます。今と違って遠い昔には電灯もビルの明りもなく、夜空に浮かぶ満月がとても大きくキラキラと見えたのではないかと思います。
今にも吸い込まれそうな十五夜お月さま。これが今も昔も変わらず多くの人たちに、愛でられ、そして親しまれてきた訳なんですね。
なぜ団子とススキなの?
「花より団子」の私はどうしても十五夜と聞けば「月見団子」というのが真っ先に浮かんできてしまいます。そしてその横で揺れるススキ。
この月見でよく目にする定番のセットにはそれぞれ意味が込められています。ではなぜ団子とススキをなのでしょうか。
十五夜というのは秋の収穫に感謝をするという風習があり、秋に収穫された作物で作ったもの=団子という意味があります。またお供えする団子は、月が満ちる姿(満月)に見立てて、米粉を丸めて作ります。
そしてススキをお供えするのにもとても重要な意味があります。本来ならば月の神様の依り代は稲穂となるのですが、この時期にはまだ稲穂が実る前……。
そこでこの稲穂にそっくりなススキを代わりとしてお供えしたのです。またススキは切り口が鋭いことから魔除けになるとも考えられてきました。
その他、地域によっては団子ではなく、里芋やさつまいも、旬の果物、お神酒を添えたりするそうです。単においしそうだからお団子をお供えするという訳ではなかったのですね。
子どもに十五夜を説明するには?
さて十五夜についてだいぶん分かって頂けたのではないでしょうか。そんな十五夜をさらに小さな子どもにも分かってもらえるよう簡単にまとめてみました。
- 十五夜は1年の中で一番綺麗な満月(旧暦)が見られる日だよ。それでお月見をするんだよ
- お団子は秋にたくさんとれた食べ物のお礼で、お月さまへお供えをするんだよ
- ススキは神さまに来てもらうため、また自分たちに悪い事が起こらないようにしてもらうため飾るんだよ
- お団子をお供えしたら、今度はお月さまからパワーをもらって元気で幸せでいられるように食べようね
と、こんな感じで楽しく説明してあげてはいかがでしょうか。
十五夜というのは大変昔から伝わる秋の風物詩であります。代々伝わってきた十五夜に込められた意味をぜひ子どもたちに教えてあげて下さいね。
そして大人も子どもも一緒になって綺麗な満月を見上げながら月見団子を頬張る。
ああ、これなら十五夜とは言わず、月が綺麗なら毎晩でもお月見をしたいなと食いしんぼうな自分はそう思ってしまいます。
Comment
十五夜…澄み渡る夜空の満月を眺めながら、心も落ち着けて、一所懸命にやってきた自分を褒めてあげたい。
私の収穫は、いつになるのかわかりませんけれど、必ず実ります。
そう信じて、月の神様に感謝と祈りを捧げたいものですね。
詩人ですね^^