中秋の名月の食べ物! 中国で食べるものと言えば!
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2019年の中秋の名月(十五夜)は9月13日(金曜日)
中秋の名月、つまり十五夜にお月見をする習慣は、もともとを遡れば中国からきたものです。ではでは、中国での中秋の名月って、どのように過ごすのでしょうか?
ご存知ですか?
まずは中国で中秋の名月に食べる食べ物を紹介します。
中国で中秋の名月に食べる食べ物
日本ではお供えに月見団子、秋の収穫のお祝いとしての芋、枝豆、栗をもちいることは以前こちらでご紹介しました。
中国では、満月に見立てたお菓子、月餅(ゲッペイ)を作って食べます。
近代では食べるだけでなく贈答品の食べ物として月餅がやりとりされています。
日本ですと中華街などで売っていますね。中華料理のデザートに出されることも多いです。
私の会社の先輩はよく、横浜中華街のお土産に月餅を配っていました。
お店で売っている月餅は大体が賞味期限が一か月程度あり、ビニール袋で個包装になっているタイプもあるので、生菓子のように持ち帰り時に型崩れする心配もありません。
お土産で月餅を何種類も頂いたわたしが推すのは『重慶飯店(ジュウケイハンテン)』の月餅です。
中身の餡子の香りがよく、甘さもべたべたせずにちょうどよく、そして紙袋がお洒落なので、持って歩くのにも素敵です。
通販も充実していて、公式の通販サイトでは色々な種類やサイズの月餅が取り揃えられており、覗いてみるだけでも楽しいです。
(公式通販サイトはコチラから)
月餅はバリエーションがとても豊富で、よく見かけるのはゴマ入りの黒あんでしょうか。
公式は広東省の月餅で、塩水に漬けたアヒルの卵の黄身を茹でて餡(あん)に入れ、柔らかめの皮で包んだもの。黄身が満月に見立ててあるわけですね。
北京では水分が少なめで胡桃や松の実を入れたものを作ります。ほかにナツメ餡、ハスの実の餡などがあります。砂糖を多めにしてラードも入っているのでカロリーはうな重に近いとか。
中国では大きな月餅を少しずつ切って食べていたので保存性が高くなっているのです。
私は松の実や胡桃が入っているだけでなくハスの実やドライフルーツなどぎっしり詰まった月餅が大好きなんですが、どうやらそれは台湾でよく作られているものらしいです。なかなか普段はお目にかかれません。
最近では、黄金色のカスタードを月の色として入れてみたり、香港ではアイスクリームが入っていたりするようです。ハムやひき肉を入れるところもあるとか。なんだかクレープみたいになってきましたね。
中秋節の過ごし方
十五夜というのは旧暦の呼び方ですが、農暦を使う中国では中秋節とも呼びます。旧正月である春節と同じくらい大切にされている行事で、古くから中秋の満月を一家団欒、家族円満になぞらえて家族と過ごせるように前後と合わせて連休になっています。
古くから中国では、農作物の収穫を感謝して喜び、お月見の習慣がありました。秋雨があがったあとは大気が澄んで満月がいっそう美しく見えるせいもあって、高楼などから月を眺めお酒を楽しみました。
元、明時代には月を祭るようになり、清の時代に正月と端午節にならぶ三大節として重視され、商業界では決済期とされました。唐代以降は民間に月見の習慣が広まっていきました。
では、中国でのお月見の形式はどうなのでしょうか?
中国のお月見
お供えの仕方は日本と似ています。
庭先に祭壇をしつらえ、太陰星君(月の神様)やウサギを描いた紙製の月光馬児を立てます。そして、月餅のほか以下を捧げます。
- 瓜
- 枝豆
- 果物
- ケイトウの花
中国でもお月見にウサギが出てきて、満月に餅つきしてるから月餅なのかな、と思ったのですが、そうではないようで、中国のウサギは不老不死の薬を臼で作っているのでした。
中国のウサギのほうが錬金術に長けているんですね……。
まとめ
中国で中秋の名月に食べる食べ物は月餅(ゲッペイ)でした。
月餅にも色々なバリエーションがあることが分かりましたね。
日本で十五夜のお月見は習慣でしかないところ、中国の中秋節は、春節(旧正月)、元宵節、端午節と合わせて「中国の四大伝統祭り」と呼ばれていて、祭日でもありますし、お月見行事だけでは終わらない、かなり重要視されている感じです。
中秋の名月が、それほどに秋の夜空を見上げる人々にとって魅力的ということなのでしょうね。