十三夜はいつin2019!お月見なのに満月じゃないの?
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十五夜お月様 窓の外 お嫁に行くときゃ誰と行く?ひとりで唐傘 さして行く♪
十五夜のお月見が一般に知られているところですが、実は十三夜というお月見行事もあることをご存知でしょうか?海外の風習にはない十三夜ですが、日本では古くから大切にされてきました。
今年は十三夜にもしっかりお月見しましょう!2019年の十三夜はいつだと思いますか?
2019年の十三夜はいつ?
「十五夜」は旧暦の8月15日から16日にかけての晩のこと。「中秋の名月」と呼ばれますね。そして、十五夜の約1か月後には、「十三夜(じゅうさんや)」もありました。
今年の十三夜は以下になります。
10月11日(金曜日)
月齢は12.0なので、満月には少し足りません。満月になるのは10月13日です。
十三夜の月の形はこんな感じです。
十三夜は旧暦で9月13日から14日にかけて、十五夜の後に2回目に見る月なので「後(のち)の月」と呼ばれます。
十三夜の呼び名は「後の月」だけではありません。「後の名月」やこの時期に収穫される作物にちなんで「栗名月」「豆名月」とも呼ばれています。
十五夜は、季節柄あまりすっきりしない夜空だったため、はっきりと満月が見られる機会はあまり多くなかったそう。
雲に隠れた月は「無月」、雨が降っている日の月は「雨月」などと、月がはっきりと見えなくてもその風情を楽しんでいたようです。
そんな十五夜に比べて、十三夜の空は比較的晴れてすっきりした日が多かったため、「十三夜に曇りなし」という言葉まであります。
現代ではあまり馴染みのない行事かもしれませんが、十五夜をするのなら十三夜の月も愛でたいですよね。
ちなみに旧暦では閏月(うるう月)といって1ヶ月を2回繰り返すことがあります。
これは、旧暦で数える時に発生するズレを修正するためのもので、3年に1度季節の調節のために行われていました。
現代の閏年みたいな感じでしょうが、その頻度や調整日数が多かったんですね。
しかも、閏月は同じ月ばかりではなく、4月に挿入される年もあれば、8月や9月に挿入されることもあったそう。ちょっと驚きですね。
閏8月や閏9月が入る年は8月や9月を2回繰り返しますから、十五夜や十三夜が2回設定されました。そのため2度目の十五夜は「後の十五夜」、2度目の十三夜は「後の十三夜」と呼ばれます。
2014年に3度目のお月見、後の十三夜が171年ぶりに11月5日に見られました。天候にも恵まれた晩となり、天文関係者のあいだでは、ちょっとしたニュースになりました。
次に、十三夜のお月見は満月とは限らないお話をしますね。
どうして満月じゃないの?
十三夜になぜお月見をするようになったのか、理由はよく分かっていません。十五夜が満月、月齢15であれば十三夜は月齢13ということで後の月は満月にはなりません。
秋雨の時期は終わっていて、晴れることが多いそうですので、お月見するには良い時です。
「名残の月」とも呼ばれているように、十五夜の月見を済ませたあと、少し満月には足りない十三夜を惜しむように眺める風情が、いかにも日本人らしいと言うひともいます。
十三夜はこれから満ちて行く月なので、縁起が良いという見方もあります。
では十三夜のお月見はどんな風なやり方でするのでしょうか?
十三夜のお月見のやり方
十五夜はススキや団子、イモ類を供えますが、十三夜はどうするのでしょうか?
十三夜のお供えには以下を用います。
- 枝豆
- 栗
ですので、十五夜が「芋名月」と呼ばれるように、十三夜は以下のようにも呼ばれます。
- 豆名月
- 栗名月
季節のくだものを添える家庭もあります。
ススキは収穫の感謝の意味もこめて稲穂の代わりに供えるそうです。また稲穂は月の神様の依り代とされてきました。
ほかに、秋の七草から
- キキョウ
- ナデシコ
- クズ
- ハギ
- オミナエシ
や、フジバカマなどを供えても大丈夫です。お月見の時期はお花屋さんに売っていますので、気に入った綺麗なお花を選びましょう。
十三夜の色っぽい裏話
十五夜、十三夜のどちらかだけお月見することを「片月見」「片見月」と言い、縁起の悪いこととされています。
もう少し正確にいうと、これは江戸時代の遊里の風習でした。上客を十五夜に誘っておいて、十三夜にも来ないと縁起が悪い、と言って2度目の通いを確実にさせたわけです。
なかなか粋なことを考えますね。
まとめ
今年の十三夜の日は以下でした。
10月11日(金曜日)
十三夜の月が満月ではないのは実はよく分かっていないんです。
昔から続いてきた風習には、迷信とヒトコトで片付けられない不思議な魅力があります。
特にお月見は子供にとっても、お供えのお団子やくだものが食べられる楽しみのあるものですし、おとなにとっても綺麗な満月を眺めながら一献かたむけ、しっぽり過ごせる夜として楽しめるでしょう。
普段は忙しない日常を送っている人も、見慣れない夜闇の風景のなかで秋の虫の音とともにひと時、落ち着けるのではないでしょうか。
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