キリスト教葬儀の香典の書き方は普通と違う?金額や参列マナー
公開日: : 最終更新日:2019/07/28
お葬式に行く事はなかなか頻繁にある事ではなく仏教のお葬式に行く時でさえ少し緊張しませんか?
マナーはどうだったか香典の渡し方から服装など色々気を付けなければならない事がたくさんあります。
しかしそれがキリスト教のお葬式だったら?
わからない事だらけですよね。
キリスト教式の葬儀は仏式の葬儀とは異なるところがなります。
キリスト教のお葬式に参列する際に気を付ける事、香典の書き方、金額や参列マナーなど詳しく紹介します。
目次
キリスト教の香典の書き方
キリスト教の香典の書き方から紹介します。
まずはキリスト教にも「カトリック」と「プロテスタント」の2つの宗派があります。
宗派の考え方が異なるため香典の書き方も変わってきますのでまずキリスト教の葬儀に参列する際はどちらの宗派の方だったのかを確認しましょう。
またキリスト教は宗派に関わらず「香典」ではなく一般的に「御花料」と呼ばれています。
カトリック
カトリックの場合の表書きには「御花料」「御ミサ料」「献花料」「御霊前」と書きます。
香典袋も変わってきますので注意しましょう。
御霊前の場合は白黒もしくは銀一色のもの、一部の地域では黄白のものを使用する事もあります。
それ以外の「御花料」や「御ミサ料」「献花料」の表書きは無地、もしくは十字架やユリの花が描かれたもの使用しましょう。
プロテスタント
プロテスタントの場合は表書きに「御花料」「忌慰料」「献花料」と書きます。袋は無地、もしくは十字架の書かれたものにしましょう。
このように宗派によって書き方が異なりますので事前にきちんと確認するようにしましょう。
また今では普通の香典袋は文房具屋さんやコンビニ、100均にでさえ置いてあります。
しかしこのように宗派が違ってくるとなかなかその宗派に相応しい香典袋がないこともあります。
そんな時には真っ白な封筒で代用する事も出来るので万が一キリスト教の香典袋が見つからなかった場合には代用するようにしましょうね。
また表書きは基本的に薄墨で書くことがマナーとされています。
しかし急な不幸で準備が出来なかった場合はサインペンやボールペンで代用しても構いません。色は必ず黒を使用してくださいね。
香典の金額は?
キリスト教式と仏式の葬儀では香典の金額は違いはあるのでしょうか。
キリスト教式の葬儀でも香典の金額は一般的な香典の金額と変わりません。しかし故人との関係や渡される方の年齢や立場、地域の習慣によって変わります。
自分の年齢と送り先に合わせて香典の金額を決めましょう。
香典金額の目安を紹介しますので参考にしてみて下さい。
親族の場合
- 祖父母
- 叔父叔母
- 義父義母
- 父親母親
- 兄弟姉妹
- 子供
- 孫
- 親戚
自分が孫で故人が祖父母の場合およそ10,000~50,000円いうのが一般的になります。また祖父母が配偶者に祖父母であっても金額は変わりません。
故人が叔父叔母の場合は10,000~30,000円が相場になります。祖父母に比べて少し血縁関係は遠くなりますので少なめになります。
配偶者のご両親が故人の場合30,000円~100,000円程度の香典金額になります。しかし配偶者が喪主の場合は香典は必要ありません。
最も自分に近い親族になる両親の香典は30,000~100,000円になります。しかしこれも配偶者の両親同様自分が喪主になる場合は香典を用意する必要はありません。
故人が自分の兄弟姉妹の場合も血縁関係は近くなりますので香典の金額は30,000~50,000円程度になります。配偶者の兄弟姉妹も同額です。
故人が自分の子供の場合は両親同様一番近い血縁関係になりますので香典の金額は30,000~100,000円になります。しかし自分の子供の場合も喪主は自分となるケースがほとんどなので香典は必要ありません。
自分が祖父母の立場だった場合は10,000~50,000円が相場とされています。
いとこや三親等より遠い血縁関係の親戚は3,000~10,000円とされています。しかし血縁関係が遠くても親しい間柄だった場合には30,000円包む事もあるようです。
友人、職場関係
- 社長、上司、同僚、部下
- 取引先
- 友人、同級生
同じ会社で働く人が故人場合香典の相場は3,000~10,000円となります。
取引先の社員の方故人の場合は5,000~30,000円程度が一般的と言われています。しかし社長などの役員の方は30,000~100,000円と大きく金額変わります。
友人やっ同級生の場合は故人との関係の深さによって変わってきますがおよそ5,000円程度が一般的な金額です。
故人との関係によっても変わってきますが故人とどの程度親しかったかによっても金額は変わってきます。
大まかな目安として参考にして下さいね。
またキリスト教には香典返しはありません。
その変わりカトリックとプロテスタントでそれぞれ挨拶の贈り物をする事になります。
カトリックでは亡くなって30日目の追悼ミサで、プロテスタントでは亡くなって1か月後の召天記念式でそれぞれ贈り物をするようになっています。
キリスト教の参列マナー
キリスト教には仏教でいう焼香にあたる献花があります。キリスト教でない限り献花の作法ってわかりませんよね。
まず献花とは祭壇に白い菊の花やカーネーションを捧げる事です。
- 両手で花を受け取り遺族に一礼します。
- 献花台に進み右手で花側、左手で茎の方を持ち茎を祭壇に向け献花台に捧げます。
- 一礼して黙祷をします。
- 前を向いたまま数歩下がり遺族に一礼して戻ります。
大まかな流れになりますが流れとしては焼香と似ていますね。
しかしいざとなると花の持ち方や順番がわからなくなる事もあるのでキリスト教式の葬儀に参列する時には事前に流れを把握しておきましょう。
では次に服装ですが仏式の喪服と同じで構いません。
男性の場合は喪服やダークスーツ、女性は黒のスーツやワンピースです。小物やバッグも黒いものを使用し派手な時計や華美なアクセサリーは避けるようにしましょう。
またキリスト教の葬儀では聖歌や讃美歌が歌われることがあります。もちろん聞いているだけで咎められることはありません。
しかし事前に歌や祈りの一節が書かれた紙は配られるため出来る限り参加するといいですね。
香典を渡す時の声掛け
香典を渡す際仏教では「お悔やみ申し上げます」という言葉を使うのが一般的になりますがキリスト教ではそもそも「死」についての考え方が違ってきます。
キリスト教式の場合香典を渡す際には「安らかに召されますように」「安らかにお眠りくださいますようお祈り申し上げます」と一言添えるようにしましょう。
キリスト教では「死」は悲しい事ではありますが不幸な事でないとされています。
「死」によってイエス様の元へ召される、また永遠の命の始まりという考えなのです。
宗教が違うと添える言葉も変わりますので注意が必要になります。
宗派が違っても気持ちが大切
キリスト教の葬儀に参列する機会はなかなかないので知らない事ばかりで不安になりますよね。
しかし事前に知るとあまり仏式の葬儀と変わらない事がわかります。きちんと確認しておけば問題なく参列する事が出来ます。
どんな宗教かに関わらず「死」というものは悲しいものですが宗教によって「死」の捉え方は変わってきます。
故人の偲びご遺族を気遣う気持ちはどの宗教でも同じです。宗教、宗派に関わらず故人が安らかに眠れること祈るのです。
故人を思い優しく送り出す気持ちが大事なのかもしれませんね。