卒業証明書と卒業証書の違いは?必要な時はある?捨ててもOK?

公開日: : 最終更新日:2019/01/25




皆さんは卒業のとき「卒業証書」を受け取りました。

かくいう私も今を去ること数十年前、学生服を着て緊張しながら校長先生の前に立ち「卒業証書…○○○○、おめでとう」と言われて受け取りました。

教室で丸めて筒に入れ、学校を後にしました。あれから数年後、就職が決まり、採用のとき会社から「卒業証明書を出してください」とのこと。

え?「卒業証明書」って何?

ふと押入れの中から探して卒業証書を取り出しましたが「なにか違う???」。会社に電話して「あの・・・卒業証明書って何ですか?」と聞いたらやさしく教えてくれました。

いやー、その時は恥ずかしかったし焦りました。

そこで分かりました!「卒業証書と卒業証明書は違うものなんだ!」と。

ここではその違いについて説明していきます。

卒業証書と卒業証明書の違い

卒業証書

「卒業証書」とは国の学校教育法という法律で「校長は全ての学科を学んだ者に卒業証書を発行しなければならない」という 決まりがあります。ですので発行し、渡さなくてならない義務があるのです。

1人に1枚、必ず渡されるものなのです。 なお、形に決まりはありません。 たて書きであっても、よこ書きであっても問題ないのです。

一般的に卒業式では「卒業証書授与」が式の内容に含まれており、私も卒業式で一人一人が校長先生から名前を呼ばれ前へ出て檀上で受け取っていたという記憶があります。小中高と卒業証書をもらっているはずなので、こちらは皆さん経験されていて覚えている方も多いのではないでしょうか。

一方「卒業証明書」とは、「あなたはこの学校を卒業しましたよ」ということを他に証明するものです。こちらは「卒業証書」と違って卒業式で必ずもらうものではないのでお持ちでない方が多いと思います。

ここで疑問が出てきます。

「どっちも一緒じゃないの?」と。

さきほど出てきました学校教育法にはこの学校を卒業したという記録を保存しておかなくてはならないという義務があります。なので「この人に卒業証書を渡したのは、何年の何月何日です」と分かるようになっています。

その期間は「ずっと保存しておくもの」と「長期間(100年間)保存しておくもの」とあります。

卒業証書は1人1枚しか発行されません。火災で焼失してしまった、盗難にあってしまったなどやむを得ない事情があれば手続きを踏んで再発行可能な学校もありますが、学校によって異なります。

一方、卒業証明書は就職等で必要なとき学校で発行してくれる書類です。何枚までという決まりはありません。就職活動で複数の企業を受ける際に履歴書が企業の数だけ必要なのと同様、企業から求められれば卒業証明書も複数枚申請することになりますね。

学校には記録が残っているわけですから 「証明書ください」と言えば発行してくれます。

発行方法についてはあとで説明しますね。

卒業証書と卒業証明書は捨ててもOK?

卒業証明書

卒業証書は前に出てきましたが国の法律で1人1枚しか発行されません。

しかし、私もそうですがそのまま押入れの中で眠ってる人や額に入れたり、部屋に飾る人もいるでしょう。

卒業証書は証明とならないことがあるので捨てても万が一なくしても大丈夫です。
 
卒業証明書は公的な書類なので注意する必要があります。就職面接や採用のとき、あるいは学校(大学や専門学校)に入る際、必要に応じて発行できる書類です。

あとで説明しますが、企業や学校に出す書類なので取り扱いにも気をつけてください。
 
どちらも捨てるときは、個人情報になるのでシュレッダーにかける等わからないようにした方がよいです。
 

卒業証書と卒業証明書が必要な場合は

面接

はじめに戻りますが「卒業証明書」と言われ「は?何それ?」と頭が真っ白になりました。

「それってなに?」

普通の人なら真っ先に「卒業証書」が頭の中に浮かぶと思います。私もそうでした。

しかし、企業等が必要とするものはその証明なのです。

卒業証書が必要な場合というのは私が知る限り特にはありません。あっても、コピーが必要というところです。

卒業証明書が必要な場合ですが、まずは卒業した学校に連絡します。

そのときにわかる限りのことを伝えてください。卒業した年がわかれば早く作ることができ、作る側も手間が省けるでしょう。
(例:平成○○年に卒業した××××です)

私がお願いした時の経験からですが出来るまでに2,3日位かかります。もし急ぎであればその日に作成してくれるように頼んだらしてくれるはずです。

出来上がったら学校から連絡が来ますので 「郵送で送ってもらうか?取りに行くか?」 と聞かれますのでどちらかに決めてください。

ここで気をつける点があります。

高校、大学で発行してもらう場合には発行手数料がかかります。学校によって違いますが、私の経験からだと高校で400円といったところです。

連絡したときに、学校から発行手数料を言われますのでメモしておきます。あと、免許証等の本人確認と印鑑が必要になりますので注意してください。

発行手数料の支払いは学校によって違いますが私の場合、県の収入証紙での支払いでした。(収入証紙は銀行で買えます)
また、郵送の際は、郵便代(書留料も含む)も一緒にかかりますので注意してください。

なお、中学校の場合は手数料はかかりません。

卒業証明書の発行用紙にはどこに出すか?ということも聞かれますので答えられるように用意しておきましょう。(会社名等をメモしておくのもいい方法です)

卒業証明書には書類と封筒のところに、学校印が押されています。

これは発行したことを証明するためと、複製できませんよというための印なのです。

企業等に出すときは、封筒のまま渡してください。仮に何箇所かに出す場合でも、コピーはいけません。必要な部数で発行してもらってください。(学校印が押してあるためです)

ちなみに統廃合で学校がなくなってしまった場合はどうしたらいいでしょうか?

新しくなった学校にも、記録が残っているので問い合わせてみてください。

ただし、少し時間がかかってしまうこともあるので気をつけてください。また、学校が完全になくなってしまった場合どうすればいいか?

こういう場合は各都道府県で発行していることもあるので問い合わせてみてください。

中学や高校の卒業証書や卒業証明書は捨ててはダメ?

何回か触れましたが、卒業証書は個人の証拠となるものなので公的な書類になることはほとんどありません。

もしかしたら、引越しのときに捨ててしまったり、押し入れの中で眠っているかもしれません。

しかし、卒業証書は1人1枚しか発行されません。

捨てたりなくしたりしても問題はありませんが、想い出のひとつでとっておくのもいいでしょう。

卒業証明書は必要に応じて学校から発行してもらう書類です。学校にも卒業の記録は長く残っています。捨てても問題ないですが、学校印が押してあるので、注意してください。

前にも言いましたがどちらも捨てるときは個人情報になるので取り扱いには気をつけてください。

面接で書かされる学歴は嘘を書いてもOK?

履歴書には必ず学歴を書くようになっています。大概の場合は中学校からの卒業から書くのが普通です。

ここで企業にちょっとよく見てもらうために、中退しているのに卒業と嘘を書いてしまいたくなることもあると思います。

しかし、これをしてしまうとあとで「卒業証明書を出してください」と企業から求められる場合もあります。(特に大きな企業にあります)ですので、学歴は正直に書いてください。

仮に高校や大学を中退しても、「○○大学中退」と書いたほうが信用が得られます。
 
面接の際「なぜ中退したのですか?」と聞かれると思いますが、きちんとした理由があれば、たとえ中退であっても採用担当者は見てくれます。

企業は学歴よりも、人柄を見てくれるほうが私の経験からして多いと思います。

学歴に嘘はいけません。ありのままを書けばよいのです。


ここまで「卒業証書」と「卒業証明書」のついて説明してきましたが違いがわかりましたか?

一見すると同じようなものじゃないかと思うかもしれませんが実はこれだけ違うのです。

まとめると「卒業証書」は1人1枚、卒業したことを個人的に証明するもの「卒業証明書」とは卒業したことを公的に証明するも
のです。

私もこの違いに気づきませんでしたが、実際に卒業証明書が必要になったときはじめて違いがわかりました。

これまで何度か卒業証明書を出す機会がありましたので、経験者として説明させていただきました。

ちなみに卒業証書はどこかへ行ってしまいました。もしかしたら、捨ててしまったかもしれません。しかし、それは自分の記録として。青春の想い出として残しておいたほうがいいと思います。

もし、この記事がお役に立ってくれれば嬉しいです。^^

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