あじさいの色は酸性の土の場合何色に咲くか?疑問に答えます!

公開日: : 最終更新日:2018/10/28




“梅雨の時期の花”といえば、真っ先に“あじさい”が思い浮かぶほど日本人にとってはなじみ深い花ですね!

家の庭先によく見かけるあじさいですが、青・ピンク・白っぽい、などの色の違う花を見ますね。

「酸性の土には青い色のあじさいが咲く」と良く聞く話しだと思います。

そんなあじさいの色が変わる理由を調べてみました。

あじさいの色は酸性の土のとき何色に咲く?

酸性性の土によって咲いた青色のあじさい

一般的に、土がアルカリ性だとピンクの花が、酸性だと青い花が咲くことが知られています。

しかし、花の色が変化するメカニズムを知らない人は多いのではないでしょうか。

あじさいの色の変化には、アントシアニンという色素が深く関わっています。

アントシアニンとはポリフェノールの一種で、ブルーベリーに多く含まれていることで知られています。このアントシアニンはアルミニウムと結合することによって、青色に変わる性質を持っているのです。ちなみにアルミニウムと結合しなければ、ピンク色を示します。

なので、あじさいにピンクや青色の花があるのは、細胞内のアルミニウム濃度により色に変化がもたらされているおかげなんです。

あじさいの花言葉が「移り気」なのも、相手によって花の色をコロコロ変えるところからきており、納得がいきますね。

ではあじさいをキレイな青色にするには、どうすればいいのでしょうか。

答えはアルミニウムをたくさん含んだ水を吸収させればいいのです。そのためには、アルミニウムのある性質を利用します。

アルミニウムは酸性の土だと水分にアルミニウムイオンが溶け出しやすい性質を持っているため、植物が吸収する水分のアルミニウム濃度が高まります。その水分中のアルミニウムと花のアントシアニン色素が結合して、あじさいが青色に変化します。

つまり、酸性土壌では土中のアルミニウム濃度が多いために青色になるというわけです。

ということは、人工的に青色の花にしたい場合は土を酸性にすればいいのです。そのためには、肥料のカリウムや硫酸アルミニウムを加えればさらに青くなります。

これらの肥料はカリウムミョウバンと呼ばれ、薬局でも売られています。ストレートに、あじさいを青くする肥料といったネーミングの商品を買ってもいいですね。

あじさいはアルカリ性の土のときは何色に咲く?

アルカリ性の土によって咲いたピンク色のあじさい
一般的なあじさいは、中性~弱アルカリ性の土壌ではピンク花になります。

これは、あじさいの色を左右する“アントシアニン系色素”が働くことによって青色になったりピンク色になったりするのですが、先ほどの酸性の土壌に青色のあじさいが咲くのと逆のメカニズムで、アルカリ性の土壌だとアルミニウムがあまり吸収されません。

そのため、アルカリでいが強い土ではピンク色の花が咲きます。

また、梅雨時期に降る“雨”は弱酸性性質ですが、これによりあじさいが青色に変わることはなく、ややくすみがちなピンク色になるだけです。

きれいなピンク色を維持させるためには土に窒素を加えたり、石灰を混ぜるなどの方法で酸性化を防ぐ必要があります。

あじさいはなぜ土によって咲く色が違うのか?

土によって変わったあじさいの色
あじさいの花色は土の酸性度によって決まります。

このメカニズムは、土中に含まれるアルミニウムが花の色が持つアントシアニン系色素と結びつくことで、青色やピンク色を呈します。

青色は、土の中に含まれるアルミニウムが酸性土壌でよく溶けるため、土中のアルミニウムが吸収され、青色の花となります。

ピンク色は、土中のアルミニウムがアルカリ土壌だと溶けないため、土中のアルミニウムが吸収されないので、ピンク色の花となります。

このように、土の中での化学反応によって花の咲く色に違いが出ているのです。

あじさいの色を変えるにはどうしたらいいか?

植木鉢
花色が変わる理由は様々あり、実はまだ完全に解明されていないようですが、基本的には、アジサイの色素が酸性の土壌では青色が、中性、アルカリ性 の土壌では赤色が強くでることが良く知られています。

ですので、これらの知識をベースとして、庭や鉢植えにするときに土の配合に気を配る必要があります。

花の色を調整するには、青色なら、4月から5月ごろに硫酸アルミニウムの500~1000倍液を2~3回、15~20日おきにあじさいの根本に施すとよいでしょう。

またピンク系の色にしたいなら、同じく4月から5月ごろに苦土石灰を一握り株もとに施すとよいでしょう。回数は一回で大丈夫です。しかし、早くピンク色にしたいからといってやりすぎないようにしましょう。多く施すことにより株を痛めてしまうからです。

何ごとも程々を心がけましょう。

あじさいの育て方は?

日陰
あじさいはもともと水を好む傾向がありますので、鉢植えの場合は土が乾燥する前に水をやるようにします。

庭植えなら、植え付け直後に一週間ほどしっかりと水をやります。

その後は雨だけで十分ですが、日照りや乾燥して葉に元気がなければ水をあげるようにしましょう。

土は市販されている花用の土で大丈夫です。

自分で作りたい、という人は赤玉土6割に対し、腐葉土を4割混ぜたものを使用しましょう。

植物ですから、日当たりは必要ですが、あじさいの場合は日光が強すぎると葉が焼けてしまうので、庭に植えるときは半日陰の場所を選ぶとよいでしょう。例えば、東向きの場所や木漏れ日が当たるような場所が管理しやすいです。

8月以降に翌年の花芽がでるので、花を毎年咲かせるためには出来れば7月中に剪定を行うようにしましょう。その時期に肥料を施しますが、市販されている花用の肥料で十分です。

まとめ

梅雨時期の代表をする日本の花・あじさいですが、色のことも育て方も知っているようで知らないことや意外な情報もたくさんありましたね!

“酸性は青”“アルカリ性は赤”のメカニズムがわかれば、これからあじさいを育てるとき自分の好きな色に変えることも可能!ですね!

今年の梅雨はあじさいを“自分流”に変えることにチャレンジしてみませんか?

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