喪中はがきの切手のマナー!失礼がないように注意が必要!

公開日: : 最終更新日:2018/10/17




長い闘病生活の末、今年の大寒に父が亡くなりました。その間、親戚をはじめ、多くの方々から励ましの言葉を頂戴し、葬儀にはたくさんの方々にご参列いただきました。

新盆を終え、しばらくすると喪中はがきを出す時期がやってきます。感謝の気持ちと共に年賀欠礼のお知らせしなければなりません。

お世話になった方々に失礼のないように、どのような事に気をつけなければならないのか、どのようなマナーがあるのか調べてみました。

はがきに貼る切手にも喪中はがき用があるとか。人生において、1度か2度ぐらいしか経験することのない喪中。マナーを守って、あなたの心を相手方に伝えましょう。

喪中はがきの切手 切手の貼り方にもマナーが!

年末にポストを覗いてみると、シンプルなはがきにあまり見慣れない切手が・・・。

手にした時に「ああ、喪中はがきだな」と察する事があると思います。

喪中はがきというものは、正式には「年賀欠礼」のあいさつ状で、「喪中につき、年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます」というものです。

冠婚葬祭の大事な挨拶ですからきっと決まりがあるはず!と思いますが、使用するはがきには特に決まりがなく、官製はがき(郵便はがき)・私製はがきのどちらを使用してもかまいません

官製はがきを使えば、切手を貼る手間が省けるという点では便利ですし、最近はインターネットではがきと一緒に印刷サービスですぐ注文できます。

その場合は、切手の絵柄に一般的な絵柄ではなく「胡蝶蘭」が描かれたものを使うとよいでしょう(必ずということではありません)。

喪中専用のはがきではありませんが、喪中はがき用として一般的に使われているので、送り手であるあなたの誠意がより伝わると思います。

ちなみに郵便局では、「喪中はがき」というのは販売しておりませんので、郵便局に喪中用はがきが必要で買いに行くと、おそらく胡蝶蘭の絵柄のはがきを渡されると思います。

ではなぜ胡蝶蘭なのでしょう?

郵便局で現在販売している官製はがきには、切手の部分に 次の3種類の花が印刷されたハガキがあります。

  • 【ヤマユリ】 
  • 【胡蝶蘭】
  • 【山桜】

切手の絵柄を見てもらうとわかりやすいのですが、ヤマユリや山桜は多色印刷で、単色刷りの胡蝶蘭と比べて少し華やかな印象を受けます。

ですからこの胡蝶蘭の落ち着いた印象が喪中はがきに多用されるのです。

胡蝶蘭には開店祝いなどお祝いの贈答のイメージが強いのですが、実は花言葉に「気品ある愛・あなたを愛します」という意味があり、亡くなった方への愛を表しているそうです。

また、白一色の胡蝶蘭は、清楚で上品なイメージを与え、実は慶事にも弔辞にも使える万能のお花のようです。

こちらも、胡蝶蘭じゃないとダメ!と言うルールはありません。ただ、胡蝶蘭の花柄から、自分の真心が伝わると良いなあと思える図柄だと思います。

それ以外のはがき(私製はがき)で作成すると切手が必要です。

郵便局で喪中はがき用の切手が販売されているのをご存じですか?

はがきに喪中はがき用はありませんが、切手には明確に喪中はがき用として発行されているものがあります。

日本郵便のHPを見てみると、「花分様」という図柄で、弔事用として販売されています。可能であればそれを貼るのがよりベターです。

もちろん年賀状のお年玉くじでもらった切手などはふさわしくありません。切手一つでも相手への印象も変わります。

特に、相手が年配の方やマナーに気を遣う方であれば、喪中はがき用の切手を貼ることでより真心が伝わります。

ただ、これに関しても絶対ということではありません。

嬉しい知らせではないので、できるだけ質素にという思いで使われるケースがほとんどです。他に自分がふさわしいと思うデザインのものがあれば、それを使用するのも決してマナー違反とは言えません。

現実的には、切手の部分まで気にして見ている人はそんなにいないでしょう。手軽なメールやSNSが普及している時代だからこそ、わざわざ切手を貼って手間をかけて知らせるという行為の奥ゆかしさ・美徳は、日本人として忘れてはいけないことだと思います。

はがきも切手も、郵便局はもちろん、日本郵便のネットショップ「切手SHOP」からでも購入できます。

郵便局なら1枚単位で購入できますが、「切手SHOP」では、胡蝶蘭のはがきは10枚単位、喪中はがき用切手は100枚単位となっていますので、必要数に合わせてお考えください。

では、今の時代何でも手に入るコンビニではどうでしょうか?

通常は喪中はがき用の切手は取り扱ってはいない店が多いですが、一部取り扱っているところもあるようなので、お問い合わせください。

郵便切手類販売所というところでも売っています。看板が出ているので分かりやすいと思います。

また弔事用切手は、不祝儀袋と一緒で、買い置きすべきものではないので注意してください。

喪中はがきの量が多い場合、切手を貼るのが大変なので郵便局で「料金別納」というスタンプを押してもらうこともできます。

こちらもマナー違反ではありませんが、多くの人は別納スタンプよりも弔事用切手が貼ってある方が心がこもっている、と感じるようです。

物事の受け止め方は人それぞれですので一概には言えませんが、一番無難な方法としては、私製はがきで作成し、弔事用切手を貼るという方法になると思います。

喪中はがきの風習には明確な決まりがなく、地域や宗教・宗派、各家庭での考え方でも大きく異なります。あくまで参考程度に留めましょう。

喪中はがきを出すときの注意

喪中ハガキ
亡くなった近親者の冥福を祈り、祝い事などを避けて家で慎ましくしていることを「喪」といいます。その「喪」に服している期間が「喪中」です。一般的には1年間です。

「喪中」では、年賀状を控えます。

しかし、一方的に出さないのは相手に対して失礼なので、あらかじめきちんとお知らせすることが礼儀です。その挨拶状が喪中はがきです。

喪中はがきは、元々は宗教的な儀礼の意味から始まった風習ですが、最近では、故人への感謝の気持ちや、身内を失った悲しみの表現という側面が強くなっているようです。

歴史的にもまだ浅く、各家庭の考え方、宗教、地域によって違いがあります。

ですから、これが正しいルールだと言い切れるものはないのですが、一般的な常識として広まっている風習を紹介します。

まずは、喪中はがきを出す範囲についてです。

  • 自分からみて一親等(父母、子、配偶者)の死亡
  • 同居している二親等(祖父母、兄弟姉妹、孫)の死亡

この二つのケースについてはほぼ100%出します。

  • 同居していない親族の死亡

については、家族によって異なりますのでよく相談して決めてください。

次に、喪中はがきの作成についてです。喪中はがきで初めて家族の死を知る人も多いので、作成にあたってのポイントがいくつかあります。

はがきの内容としては、下記の3点は必ず書き入れましょう。

  • 喪中であることを知らせ新年の賀詞を遠慮する旨を書く
  • 誰(続柄 名前)がいつ何歳で亡くなったか書く
  • 年始状に代わる挨拶を書く

 

【文例】

 喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます。

(続柄) (名前)が(月日) に(年齢)で永眠いたしました。

本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに、明年も変わらぬご厚誼のほどよろしくお願い申し上げます。

時候の挨拶、頭語、結語は不要で、文章には句読点を付けません。年賀状や暑中見舞いなども含めて、特に改まった相手には句読点を付けないのが基本です。

また、「年賀状」を「年始状」にするなどして、慶事を表す言葉の使用は避けましょう。

喪中はがきは、郵便はがきでも市販のはがきでもかまいませんが、年賀状は絶対に使わないように注意しましょう。

喪中だからといって白黒に統一することはありませんが、はがきのデザインはシンプルなものが基本です。

業者へ印刷に出せばサンプルがあるので安心ですが、最近ではパソコンを使って自分で作成することが多いと思われます。イラストや色使いなどは派手すぎないように気をつけてください。

故人の写真を使うのは避けた方がいいでしょう。

喪中はがきの出す時期は、11月中旬から12月初旬までがいいでしょう。例年、年賀状の受付開始は12月15日となっています。相手が年賀状を出す前に先方に送るのがマナーです。

ただし、12月中旬に不幸があり喪中はがきが間に合わない場合があります。

その時は、喪中はがきを年賀状の返信として出すこともありますが、年が明けてから寒中見舞いとして出す方が一般的です。

寒中見舞いについては、「喪中に届いた年賀状に対するお返事は?」を参考にしてください。

なお、日付は、書いた日や投函日に関係なく、12月と書くのが原則です。

親戚同士の喪中のやりとり

喪中ハガキ折鶴

喪中はがきは、毎年のように年賀状のやりとりを続けている相手に出すもので、一般的には身内には出しません。

ただし、親族であっても故人とは遠い親戚、または疎遠であったために訃報を知らせなかった場合は、喪中はがきを出すケースもあります。

儀礼を欠くと何かとトラブルの元になることもあるので、慎重な対応が必要です。

喪中ハガキの切手の種類

種類

喪中ハガキの切手の種類は、一般的には「胡蝶蘭」や「葦に流水模様」のどちらかの切手を使います。

胡蝶蘭は、弔事用として指定されているわけではありませんが、この柄を喪中で使う風潮が昔からあるようです。

葦に流水模様は、日本郵便が正式に弔事用として発行しています

普通の切手じゃダメ?

普通の切手じゃダメというわけではありません。ただ、あまりにも派手過ぎる切手(派手な花模様やアニメのものなど)は避けましょう。それ以外であれば、喪中ハガキに使っても大丈夫です。

喪中ハガキの切手はいくら?

日本郵便で正式に販売されている弔事用切手の値段を調べてみると、弔事用62円普通切手 花文様と書いてありました。日本郵便で販売されている弔事用切手はのはたったこれだけです。

コンビニなどでも買えますが、在庫をあまり抱えてない場合もありますので郵便局で買うことをオススメします。

喪中に届いた年賀状に対するお返事は?

喪中はがきを出していなかった相手から年賀状が届く場合があります。その場合は、年賀状を出すことはできないので、「寒中見舞い」を送ります。「寒中見舞い」は、松の内(1/1~1/7)があけてから立春までに出します。

内容は、年賀状をいただいたお礼と、喪中で年賀状を出せなかったことを書きます。

【文例】

 寒中お見舞い申し上げます。

早々にご丁寧な年始のご挨拶をいただきありがとうございました。

(  )が昨年( )月に他界しましたので喪中のため年頭のご挨拶を控えさせていただきました。

旧年中に賜りましたご支援に深く感謝申し上げますとともに本年も変わらぬご厚誼のほどよろしくお願いいたします。

まだまだ寒い日が続きますがどうぞご自愛ください 皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。


今回は、喪中はがきを作成する際のマナーについてお知らせしました。喪中はがきには、必ずそうしなければならないという決まりはありませんが、先方に誠意を尽くす意味においても、私製はがきを使って喪中はがき用の切手を貼って送るのがマナーです。

喪中はがきは、ただ送ればいいというものではありません。相手に対する感謝の気持ちや誠意を伝えることが大切です。そのためには、最低限のマナーを守ることが重要です。切手一枚にもその思いが込められます。

マナーを守って丁寧に喪中はがきを作成し、あなたの思いを相手に伝えてください。

 

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