さつまいもは高カロリー?ダイエット食品としてはどうなの?
公開日: : 最終更新日:2019/07/27
強い日差しにせみの声…「食欲なんて全然ないよ」とか言って夏をすごしていただけに、ちょっと涼しくなってきたら、あふれんばかりの食欲が復活。これからやってくる食べ物のおいしい季節が心配です。その秋の味覚といえば…わたしは、さつまいもを思い浮かべます。
「イモばっかり食べてたら太るよ」なんて、子どものころから何度も聞かされてきました。しかし最近、「さつまいもって痩せるんだよ」という奇跡のような台詞を聞いてしまったのです。えぇ?その名も「さつまいもダイエット」。これは、実践したい!
さつまいもは高カロリー?栄養は?
さつまいもが高カロリーだと思っている人は多いはず。甘いしおなかにたまるし。
でも、主食として考えたとき、さつまいもは案外カロリーの低い食品なのです。
100gあたりのカロリーで比較すると
- 白米→356.1kcal
- 食パン→246kcal
- さつまいも→131.9kcal
なんと…白いご飯の半分以下なんですね。これは驚き。
成分の主体となるのは炭水化物です。これはいわゆる糖質ですがでんぷんが多いんです。実は消化吸収がゆるやかで「腹持ち」がいいんです。
さらに、さつまいもには健康に良い栄養素がたくさん含まれています。
- ビタミンC:
- カロチン:
- セルロース:
不溶性は字のごとく水に溶けないので腸を刺激してくれます。水溶性食物繊維は水分を吸収して膨張し「腹持ち」が良い状態をつくります。
それは小腸での糖の吸収を緩やかにすることになり、コレステロールの吸収をさまたげるので、便が出やすくなりますし、整腸作用もダイエット効果も期待できるのです。
食物繊維だけではなくサツマイモを切ったときに出る「ヤラピン」といわれる白い液体が便をゆるくして便秘の予防に効果があるといわれています。
便秘の解消は大腸がんの予防にもなります。
個人的にはいちばんうれしいのがセルロースです。たしかに、さつまいもをたくさん食べたあとって便意を感じることが多い気がします。食べ過ぎたかな?と思っていましたが、実はセルロースが働いていたのかもしれません。
他にも抗酸化作用のあるビタミンEも含まれます。これは体内の活性酸素を減らす働きをします。アスパラギン酸やグルタミン酸などのアミノ酸も豊富に含まれるので、ダイエット効果だけでなく健康効果も非常に高い野菜といえます。
上手に使って健康的な体を手に入れましょう。
さつまいもダイエットってどうやるの?
さて、実践。さつまいもダイエットを開始します。秋・冬が旬のさつまいもですが、今は1年中手に入りやすい主婦の味方、もといダイエッターの味方です。秋まで待たずとも、すぐに実践できちゃいますよ!
方法はずばり「主食の置き換え」。このダイエット法はさつまいも以外の食品でもよく話題になりますよね。簡単にできるため、人気のある方法です。
- 昼の主食を蒸したさつまいも(150g)に置き換える。
- 食べるときは皮ごと。消化が悪いと便秘の原因になるので、よく噛んで食べます。
- 砂糖などの調味料を使ったり、油で揚げる調理法はNG。
さつまいもは調理することで甘みが充分に出るので、甘いものが好きな人には成功しやすいダイエット法です。それに、実感している人が多いと思いますが、さつまいもって少し食べただけでもけっこう腹が膨れますね。150gでも充分満足できると思います。
私は、食後に甘いものが必ず食べたくなるので、さつまいもをデザートがわりにしています。朝、夜は白米やパンを食べているから特にそれらが恋しくなることもなく、便通もよくなるので長く続けられそうな予感がしていますよ。
さつまいものダイエットの効果とは?
便秘症の人はこのダイエットを始めることによって便秘が解消されるため、すぐに2~3kg 落ちることがあるそうです。実際に私もそうでした。私としては、それだけでもこのダイエットに意味があったと思っています。便秘は苦しいですから。さらに実践者の声として
- 2ヶ月で10kgの減量に成功した
- ウエストが10cm 細くなった
- ワイシャツの首まわりがゆるくなった
- 体重増加がストップした
などがあります。もちろん、効果はやり方や体質によって変わりますが、特別なものは必要ないので、ためしてみる価値はあるのではないかな、と思います。甘いものが好きでなかなかダイエットが思うようにいかない、という人や、便秘に悩んでいるという人には特におすすめです。
さつまいもダイエットの注意
1)食べ過ぎない
おいしいものを食べて痩せることができるなんて幸せ…といって食べ過ぎてはいけません。当たり前ですが、いくらカロリーが低くても食べ過ぎれば太ってしまいます。
しかも、さつまいもに多く含まれている食物繊維は消化されにくいのです。適量なら便秘を解消してくれるものですが、多く摂りすぎると逆に便秘を招きます。摂れば摂るほどいいというわけではないのです。
2)さつまいもだけを食べない
さつまいもは栄養素の高い食品ですが、当然、それだけですべての栄養素を補えるわけではありません。つまり、さつまいもだけ食べて、おかずを食べないというのは絶対にダメ。
あくまでも主食をさつまいもに置き換えるダイエット法なのです。特にたんぱく質は痩せるための筋肉を作る働きがあります。偏った食事はダイエットの敵ですよ。
3)3食置き換えてしまわない
カロリーを減らすなら1食といわず、すべて置き換えれば早いのでは?と思うかもしれません。しかし、先にもあるようにそれでは栄養のバランスが悪くなってしまいます。
それに夜はさつまいもの糖質が消化されずに蓄積される恐れがあるので、避けた方がいいです。あとは、3食すべてさつまいもにしたら、さつまいも好きである私でもさすがに飽きてしまうと思うのです。
さつまいもの効能
さつまいもはおいしくてダイエットにいいだけではなく、とっても身体にいい食品です。皮に光沢があって太っているものを選ぶのがベターです。さつまいもの主な効能は以下のとおり。
- 風邪予防
- 視力低下や夜盲症の予防
- 美容効果
- コレステロールの減少
- 便秘の解消や健胃
- しもやけや暑気あたりの解消
こうしてみると、すごいパワフルな野菜ですね。私が子どものころは、石焼き芋の屋台が冬になると近所を回っていました。「いしや~きいも~」の声が聞こえてくると、家を飛び出して買いに行ったものですが、風邪をひきにくい子どもだったのも、この焼き芋のおかげだということにしておきます。
最後に焼き芋の思い出話を書きましたが、じっくりと焼くこの調理法はダイエットに向きません。理由は「GI値」。GI値というのは炭水化物が分解されて糖に変わるまでのスピードをあらわした数値です。この数値が低い食品ほど、血糖値の急激な上昇を抑えることができるため、ダイエットに向いています。
そして、この数値は食品の調理法によって変化します。ダイエット中はGI値 60以下のものを積極的に食べるのがいいとされていますが、もとはGI 値の低いさつまいもでも、じっくり焼いた場合にはこれが90以上になるというデータもあります。ちなみに油で揚げたものも同じように60越えです。
- 昼のみ【主食】の置き換え
- 蒸して食べる
- 調味料を使わない
- 皮をむかない
- よく噛んで食べる
この5つのポイントをおさえておいてください。そうすれば、きっとあなたもさつまいもダイエットを成功させることができるはずです!