田植え機での植え方!乗用田植え機6条5条4条の場合!

公開日: : 最終更新日:2018/12/26




小学生の田植え体験ならともかく、現代の田植えはほどんどの人が田植え機を使っています。田舎暮らしや自給自足で米作りをしている人も、多くの人が田植え機を使っていることでしょう。移住者のために田植え機を貸し出してくれいる自治体もあります。

手植えより段違いに効率の良い田植え機ですが、8条、6条、5条、4条など種類が多く、種類に応じた植え方をしないとロスが出たり宝の持ち腐れになってしまいます。

「せっかく田植え機を使っているのにきれに植えられない」

「田植え機をまっすぐにコントロールできなくてクネクネと曲がってしまう」

などの今さら聞けないお悩みを抱えている人もいるのではないのでしょうか?

せっかくの文明の利器ですから、その能力を使いこなして収穫アップと効率化につなげましょう。隅々まで無駄なく田植えをすることで、苗のロスを減らしたり収穫量アップにもなります。

田植え機6条5条4条を使う場合の植え方はどんな方法がある?

田植え機
まず植え方の基本は

  1. 出入り口の奥から植え始める
  2. 田植え機のUターン場所を確保するために、田んぼの淵は植えずに残しておく
  3. 最後に残した渕部分を周回して植える

です。

6条、5条、4条の乗用田植え機での植え方は、この「」の部分にコツがあります。

8条田植え機は機械の長さが丁度周回1回分に相当しますので「」で残すのは田植え機一台分の幅で「」の周回は1週ですが、6条、5条、4条田植え機は機械の形状の関係上1周だけでは植え残してしまう部分が出てきてしまうので、2回周回するように植えていくのです。

要は、「」の作業の時に残しておくのは田植え機二台分の幅で、「」の周回は2周必要です。

2周分残す植え方が無駄なく植える植え方になるのです。2周する順番は外側→内側の順番で行います。

  * * *

4条植えの場合は4面8条分を空けて植え始めます。

最後の仕上げでは蛙際をくるくると2回ずつ回ることで、4隅もきれいに植えることができます。

  * * *

5条植えの場合は枕地2回分を残し、田んぼの進入路の反対側から植えていきます。

田んぼの進入路が右側の場合は左側を片道残し、印だけつけて植えていくと良いでしょう。

  * * *

6条植えの場合は中植えから最後に外周を回るので、外周を植えずマーカーをつけて走ります。

ポイントとしては外周位置をどのようにマークするかが重要です。

  * * *

あくまで田んぼの形によって変わってきますので、どの植え方が一番いいのかを決めるのは難しいのですが、植え方の目安として参考にしてみて下さい。

田植え機でまっすぐ植えるコツは?

田植え機
田植え機にはマーカーやラインバーという機能があって田んぼ上にガイドラインを付けられますが、これだけを目印に植えていくと上手くいきません。何故なら下を見てしまうからです。

小学校の時ラインマーカーで白線を引くのが芸術的にまっすぐな先生がいましたが、その先生いわく「遠くに目標物をみつける」のがまっすぐにラインを引くコツなんだそうで、田植えにも応用できる法則ですね。

具体的には電柱とか大きな木とか家の屋根とか顔をまっすぐ上げて見える位置に丁度良い目標物があれば良いのですが、そうそう都合よくも行かないので自分で目標物を作りましょう。

少し手間はかかりますが、田植え機の幅を測って田植え機を動かす対岸に測量などで使う赤白マダラのポールを立てて目標物にするのです。

赤白マダラにするのは緑や茶色の田んぼの中で目立つからです。その目標物と田植え機先端についているセンターポールが一直線になるように進んで行けば、自然とまっすくに植えることができます。

隅まできれいに植えるには?

前々章でも触れましたが、端の1周分(6条、5条、4条は2周分)を最後に植えるのが隅まできれいに植えるポイントです。作業スペースの確保のために残しておくこの周回分を「枕地」あるいは「枕」といいます。

出入り口からスタートして最後に残した枕地にグルっと苗を植え付けて出入り口に戻れば田植えは完了ですが、枕地の四隅をきれいに植えるには少しコツがあります。

角まで行ったら田植え機の向きを次に進む方向に90度曲げてから、畔のキワまでバックして植えていきます。

角が直角でない場合は、次に進む辺に沿って田植え機を方向転換して同じく畔の淵までバックして植えるようにすると隅まできれいに植えられます。

【隅まで植える 田植えの仕方】

田植え時の水位は?

田んぼ
田植え機で田植えをする場合、田植え時の水の量は作業効率にも影響してきます。代掻き後に土が完全に沈むのを待って水位の調整をします。

代掻き後水が沈むまでに大体3~5日ほどかかります。土が完全に沈むと水が澄んでくるのでそれが目安ですね。

田植えの半日前に1~2㎝の水位にすると、田植えをする頃には丁度良い水位になります。

水位が高すぎると植えた苗が抜けて浮いてしまったり、水に隠れてしまった苗を踏みつけてしまったりします。逆に少なすぎれば苗の生育に影響が出ますし、田植え機がスムースに進まずに作業効率が落ちてしまいます。

変型田の植え方は?

田んぼ
変形田に田植えをする場合も、外周を確保して植えるのは四角い田んぼと変わりません。

直線が長く取れる部分から植え始めると基準ができてパズルのように頭を悩ますことも少なく植えやすいでしょう。

ただし、田んぼの形によっては右に左に田植え機を移動して植えていかなければならないので、田植え機の操作が多くなってしまいます。

逆に端から植えていく(もちろん枕地を残して)場合は、一番長い直線部分と平行になるように調整して植えていきます。

田植え機の移動は少ないものの、綿密な計画を立てる必要があります。

体力を使うか頭を使うかの二択といったところでしょうか。

極端に曲がっていたり鋭角になっている隅は、手植えにするか植えるのをあきらめるのも一つの決断です。


田植えだけでなく稲作には大変な手間がかかります。

「米という字は八十八の三文字を組み合わせてできている、なぜなら米になるまで八十八の手間がかかるからだ!」

とも言われるほどです。

その中でも一番神経を使って手間がかかる田植えの力強い味方田植え機、この記事が田植え機の使い方に関する悩みを一つでも解消してくれたら、書いた私も今日のごはんが一層おいしくなることでしょう。

日本を訪れた外国人が感動する風景アンケートの上位に「水田」があります。

きれいに稲が並ぶ田んぼは日本人の原風景でもあり、外国人を感動させる風景でもあるのですね。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です