彼岸花の花言葉!白い彼岸花は?他の色の花言葉は?
公開日: : 最終更新日:2018/10/17
秋に咲く有名な花として、彼岸花があります。彼岸花は、葉や枝がまったくない一本の茎に、一つだけ花を咲かせるという非常に独特の花です。
道端に彼岸花が咲き乱れる風景は他の何事にも変えられない光景で、一度見たら忘れられません。私も、数年前とある田舎へ旅行に行った際、田んぼ道に咲いた彼岸花を見かけてから、その姿に魅せられました。
一般的には赤い彼岸花が有名で、私が見たのも赤い彼岸花でしたが、調べてみると、稀に白い彼岸花が生息しています。テレビドラマや小説ではよく白い彼岸花が出てくるので、そちらのイメージの方が強い方も少なくないかもしれません。
では、彼岸花は、色によって持つ意味や花言葉などが異なるのでしょうか?
白い彼岸花の花言葉は?
白い彼岸花の花言葉には「想うはあなた」「また会う日を楽しみに」というものがあるようです。
また一説には、「あきらめ」「悲しい思い出」などといったネガティブな花言葉もあるようです。この花言葉は、繁殖力が弱く、はかなげな”白い色の彼岸花”のイメージからつけられたものかもしれません。
確かに同じ花とはいえ、深紅で群生している彼岸花の鬼気迫るイメージと比べると、花びらが白いというだけで癒されてしまうなんとも不思議な感覚です。
また、彼岸花は”お墓に咲く花”というイメージも強いですから、そこから悲しいイメージと結びついて、そのような花言葉があるのだと思います。
どちらにしても、白=別れという連想もできるように、白い彼岸花には他の色よりも強く別れの意味が込められていそうです。
白い彼岸花は黄色いジョウキズイセンと赤い彼岸花の交雑種と言われており、赤い彼岸花に比べると繁殖力が弱く九州の一部で自生が確認されていますが、それ以外の地域では滅多に見かけることはありません。
黄色と赤の交雑種であるためか、色は純白というよりクリームがかった色や薄いピンク色があるのだとか。
また、日本の彼岸花は種子から発芽するということはないため、もしも白い彼岸花を見かける事があれば、それは球根から育ったものか、中国産の彼岸花の子孫ということになるそうです。
さらに「白い彼岸花」と呼ばれることが多いのですが、正式名称は「シロバナマンジュシャゲ」であり、明確に言うと「彼岸花の仲間」なのです。
彼岸花は白の他にも、一般的な赤、また黄色などがあります。他の色にも、それぞれ花言葉があるようです。
赤の彼岸花の花言葉は?
赤い彼岸花の花言葉は
「情熱」「悲しい思い出」「再会」「独立」「あきらめ」
などです。
やはり白の彼岸花と同様、別れをイメージさせるものが多く、死や不吉なイメージが強いと思われます。ただ赤色というだけあって、「情熱」と入っている点は少し前向きでしょうか。
韓国では彼岸花のことを「相思華」と呼びます。これは、彼岸花が花と葉が同士に出ることがないので「葉は花を思い、花は葉を思う」という意味となっています。
墓地に咲いているのをよく見かけることや、名前などから不吉なイメージを持たれがちの赤の彼岸花ですが、日本以外の国の意味を知るとそう不吉でもないのですね。
他の色の花言葉は?
一般的な彼岸花の花言葉はいくつかあげられていますが、一例をあげると
- 情熱
- 独立
- 再会
- 想うのはあなた一人
というものがあります。あくまでも一般的な花言葉ですから、おそらく”赤の彼岸花”のイメージに向けられた花言葉だと思われます。ドラマ等で悲しいシーンで目にする機会の多い彼岸花ですが、その花言葉は意外とポジティブなものが多いのに驚きました。
彼岸花には他にも黄色のものがありますが、色のイメージからか、「追想」「過去を思い出す」などの花言葉もあるようです。彼岸花は、他の花と比べても色によるイメージは非常に強いような気がします。もし誰かに彼岸花を送る機会がある際は、シーンによって色を使い分けるのが大切かもしれません。
彼岸花って不吉な花?
彼岸花は、”不吉な花”とされる風潮もあります。「死人花」や「幽霊花」など、恐ろしい別名も知られています。ではなぜ不吉な花というイメージがついてしまったのか?
彼岸花は、非常に有毒性の高い植物で、一時期非常食として食べられていた際、水溶性の毒をよく洗ってから食していたそうですが、洗いが足りずに口にしてしまった人が死んでしまったということもあり、「食べてしまうと死(彼岸)しかない」という意味で名づけられたという説もあります。
また、前述したように”お墓に咲く花”というイメージが強いのも、彼岸花が不吉とされている原因での一つです。では、なぜお墓に咲くのか?
実は、「お墓に咲いている」のではなく、「お墓に植えられている」だけなのです。その有毒性から、動物にお墓を掘り起こされないよう、動物を寄せ付けないために利用者が植えているため、お墓に咲いているイメージが根付いてしまっています。さらに、同じ理由で土葬の近くに彼岸花を植えているケースもあったことから、「彼岸花を摘むのは不吉」という事もあったようです。
しかし、彼岸花は”天空に咲く花”で、”おめでたい事が起こる兆候”だという教えもあり、不吉なイメージとは真逆に扱われているケースもあります。
このように彼岸花の意味の捉え方は諸説ありますので、誰かに彼岸花を送る際は、”こういった意味があったので送りました”という意図をちゃんと伝えることが大切ですね。
彼岸花の栽培方法
彼岸花は、花が咲く時期に葉がなく、葉がなる時期に花がないという非常に珍しい花です。栽培も難しそうに見えますが、どのように栽培したらよいのでしょうか?
球根の植物は春に植えるものが一般的ですが、彼岸花は夏に植えます。土の中に球根がスレスレで隠れるような深さに植えていきます。球根が腐らない程度に水を与えるのがポイントです。
彼岸花を栽培するうえでの良いところは、植えつけてから花を咲かせるまでが非常に早い事です。球根に上手に水を与えていくと、茎を一気に伸ばし、すぐに立派な花を咲かせます。秋も終盤になってくると花がしおれ、葉をつけるようになります。葉はかなり大きく育ち、倒れやすくなってしまうので大切に扱う事が大切です。
一度栽培に成功すれば、数年はそのままでも彼岸花を楽しむ事ができます。彼岸花は害虫や病気にも非常に強い植物で、初心者でも大変育てやすいものになっています。
今回、彼岸花の特徴や育て方についてみていきました。”不吉””悲しい””別れ”などとネガティブで儚いイメージが強かった彼岸花ですが、こうして彼岸花のことを知っていくと、美しく前向きで、強い花というイメージが新しく湧いてきました。
非常に育てやすいという面も、どこか非現実的なイメージのあった彼岸花を、とても身近に感じさせてくれます。また、私はガーデニング初心者ですが、初めて植物を栽培するときは彼岸花を育ててみたいと思います。
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