おしることぜんざいの違い!気になるカロリーは?

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おしることいえば冬のマラソン大会を思い出します。小学校にかよっていた6 年間、校内マラソン大会は一度だって好きにはなれませんでしたが、走り終わったあと(全員が走り終えるまで待つので、早くゴールした子は凍えています)に食べるおしるこはとってもおいしかったのを覚えています。

ところで、ずっと気になっていたことがあります。それはおしることぜんざいの違いです。私は餅の入った(入っていなくても)小豆の汁はすべて「おしるこ」と呼ぶのですが、本当はきっと区別があるのでしょうね。

おしることぜんざいの違い

いちおう大人として知っておいてもいいかな、と思ったので調べてみました。

大方の予想通りかもしれませんが、おしることぜんざいの呼び方は関東と関西で分かれるみたいです。

ただし、鶏肉(関東)とかしわ(関西)みたいに違う呼び方で同じものを指すわけではなく、同じ「ぜんざい」でも別のものを指します

  • 【関東】
  • ・汁気のあるもの(粒あん):おしるこ
    ・汁気のあるもの(こしあん):おしるこ
    ・汁気のないもの:ぜんざい

  • 【関西】
  • ・汁気のあるもの(粒あん):ぜんざい
    ・汁気のあるもの(こしあん):おしるこ
    ・汁気のないもの:亀山もしくは金時

ちょっとややこしいですね。

汁気のないものとは餅や白玉に甘く煮た小豆を添えたもので、京都の甘味処などに行くとメニュー表に「亀山」とのっていたりします。

関東と関西でこれだけ呼び方が変わってしまった理由はわかっていません。一説には、関西から関東に広まった際に正しく伝わらなかったのではないかといわれています。

ちなみに、使うもちによって区別をする場合は、こしあんを使ったものを「御膳汁粉」、粒あんを使ったものを「田舎汁粉」と言います。

フランスパン買ってきてと旦那におつかいを頼んだらクロワッサンがやってきたくらいなので、関東・関西なんていう地域間の伝達ではそれくらいの違いはおきるかもしれませんね。

ちなみに「おしるこ」の語源は原材料に由来しています。こしあんを使うとき「さらしあん」というあんを使いました。生のこしあんを粉末にしたものが「さらしあん」です。その粉のあんを使ったことから、お「汁粉」と呼ばれるようになりました。

「ぜんざい」の語源には、二つの説があります。

一つ目は「善哉」説です。これは「ぜんざい」と読みます。仏教用語でもあります。ぜんざいを食べた僧が、あまりのおいしさに「善哉」(素晴らしいという意味)と叫んだため、そう呼ばれるようになったというものです。

二つ目の説は、出雲神社の「神在餅」説です。「じんさいもち」と読みます。この神在餅がなまって「ぜんざい」と呼ばれていったのではないかと言われています。

おしることぜんざいのカロリー比較

おしることぜんざいの違い
もともとは関西の食べ物であった説が有力みたいなので、それにのっとって関西風でおしることぜんざいのカロリー比較をしてみます。

  • おしるこ:404kcal(餅 1 個)
  • ぜんざい:373kcal(餅 1 個)

なんと、おしるこの方がカロリー高めでした。こしあんの方がカロリーが高いとは…それとも、ぜんざいの方が「上品な味」を目指すからですかね?そんなイメージありませんか?ちなみに、家庭でおしるこやぜんざいを作るときって、当然、小豆を用意しますよね。

この小豆、あなたは自分で茹でますか?それともゆであずき缶を使いますか?実はこの2つもカロリーが違うのです。

  • ゆであずき:145kcal(100gあたり)
  • ゆであずき缶:200kcal(100gあたり)

手間はかかりますが、カロリーが気になるなら自分で茹でた方がよさそうですね。きっとその方がおいしくなりますし。私は無精者なので「おしるこは外で食べるもの」なんて言っていますが、家で作れば砂糖の量や種類なども調節できますもんね。ひとつ、小豆からコトコト煮込んでみましょうか。

簡単!おしるこの作り方

おしるこの作り方
さて、ではさっそくおしるこ作りに挑戦です。おさらいですが、(関西風の)おしるこはこしあんのものをいいます。つい先ほど小豆を茹でようかと言ったばかりですが、今回は既成のこしあんを使った簡単なレシピを紹介します。ピアノでショパンがいきなり弾けないように、料理も初めて作るものは簡単な方がいいかな、と…

【材料】

  • こしあん:200g
  • 水:200cc
  • 餅もしくは白玉:適量
  • 水はお好みで調整をしてください。砂糖や塩も、味をみながらお好きな量を入れてくださいね。

    【作り方】
    1) 水を鍋で沸騰させる
    2) 強火のままこしあんを鍋に入れて、溶かし混ぜる
    3) 再度沸騰してきたら弱火にする
    4) ときどきしゃもじでかき混ぜながら5 分~10 分ほど煮る
    5) 白玉や焼いた餅を入れる
    6) 入れた白玉や餅が浮き上がってきたら30 秒ほどまって火を止める

    煮詰める時間はお好みでどうぞ。味をみて必要なら砂糖や塩を入れてもいいですが、私は塩気のないあまーいおしるこに、たくあんを添えるのが好きです。一般的には塩昆布の方が多いかもしれません。

    なぜたくあんかというと、これも小学校のマラソン大会で付け合わせに用意されていたからです。たくあんをくわえながら寒い校庭を走り回っていました(お行儀悪い)。

    挑戦!ぜんざいのレシピ

    次はぜんざいのレシピです。こちらは粒あんのものですね。簡易的な作り方はおしること同じです。あんを「小倉あん」にするだけですね。まったく同じではつまらないので、今度は小豆を煮るところからやってみましょう!

    【材料】

  • 小豆:250g
  • 砂糖:200g
  • 水:250g(仕上げ時に使用するもの)
  • 塩:ひとつまみ
  • 【作り方】

  • 小豆を選別する
  • 黒っぽく変色しているものは取り除きます。

  • 渋抜きを2 回する
  • 鍋にさっと洗った小豆を入れて1リットルほどの水で煮ます。沸騰したらゆで汁を捨てて、再度たっぷりの水を入れて火にかけます。

  • 小豆が柔らかくなるまで煮る
  • 再び沸騰したらゆで汁を捨てて、もう一度たっぷりと水を入れます。そして、今回は沸騰してもゆで汁を捨てずに、弱火にして1 時間程度煮詰めます。時間がたつと水の量が減っていくので、小豆の頭が出ないように何度か水を差してください。

  • ざる上げをする
  • 小豆が指でつぶせるくらい柔らかくなったら、ざるにあげます。1 時間たたずに柔らかくなる場合もあるので、様子を見ながら時間を決めてください。

  • 甘みをつける
  • 汁気を切ったゆで小豆を鍋に入れ、分量の砂糖と仕上げ用の水、塩を入れます。火にかけて沸騰してきたら弱火にして10 分程度煮ましょう。

  • 白玉や焼いた餅を入れる
  • どうですか?文字にしてしまえば簡単ですが、実際にはものすごい手間と時間がかかります。ぜんざいではなく決まってぼたもちでしたが、昔はおばあちゃんが小豆を煮てあんこを作ってくれたものです。かなり塩気が強かったけどおいしかったな、なんて思い出してしまいました。

    ちなみに、圧力鍋を使う場合は小豆が柔らかくなるまで煮る工程の時間短縮ができます。たっぷりと水を入れたら蓋をして火にかけ、圧がかかったら弱火にして10 分加圧します。加圧鍋を発明したひと、ブラボー。


    以上、おしることぜんざいの違いからレシピまで紹介しました。私がいうのもなんですが、これでおしるこ(ないしはぜんざい)を作ってみようと思っていただければうれしいです。やっぱり、台所でおしるこをコトコトと作る姿って素敵な冬の風物詩ですから。

    • 【関東】
    • ・汁気のあるもの(粒あん):おしるこ
      ・汁気のあるもの(こしあん):おしるこ
      ・汁気のないもの:ぜんざい

    • 【関西】
    • ・汁気のあるもの(粒あん):ぜんざい
      ・汁気のあるもの(こしあん):おしるこ
      ・汁気のないもの:亀山

    これがおしることぜんざいの違いです。関東の人は関西地方に出かけたときは要注意かもしれませんね。「こしあんは食べれるけど粒あんはダメ」なんて人は特に。関西でいうおしるこの方がカロリーが高いみたいなので、気になる、という人はぜんざいを選ぶといいでしょう。

    ちなみに、ショートケーキのカロリーは1 個あたり300~450kcal 程度。おしるこやぜんざいとさほど変わりませんね。ただし、餅1個入っているだけでかなりおなかが膨れるので、同じ甘味ならショートケーキを食べるよりぜんざいを食べる方がヘルシーかもしれません。もちろん、そのときは手作りがベストでしょうね。

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