クリスマスで靴下にお菓子を入れてプレゼントするのはなぜ?
公開日: : 最終更新日:2018/10/18
ハロウィンが終われば街はクリスマス一色。今でも1 年で1 番と言っても過言ではないほど楽しみな行事ですが、子どものころは、それはもうワクワクしました。
靴下をベッドの枠にかけて、その中にサンタさんへのお礼の手紙を入れておくのが我が家流でした。朝になると靴下の中の手紙がなくなっていて、かわりにプレゼントが置いてあるというわけです。
これって本当にうれしいんですよね。ほんというと、外国の絵本みたいに靴下の中にプレゼントが入っていれば(靴下はプレゼントの形に変形しているんです)言うことなかったのですが。
そういえば、子ども会のクリスマスパーティーでは、毎年小さな靴下に入ったお菓子をもらっていました。なんで靴下なんでしょうね?
どうしてクリスマスプレゼントは靴下の中なの?
お菓子なりおもちゃなりを靴下の中に入れてあげる習慣。それは、サンタクロースのモデルになった聖ニクラウス(ニコラス)という人物からきていました。
聖=サンタなので、サンタ・ニクラウスとなり、それがだんだんと訛っていきサンタクロースとなったそうです。
聖ニクラウスは3世紀後半から4世紀前半にトルコのミュラという町に実在していた人物で、裕福な家庭に産まれましたが両親がなくなり財産を受け継ぎました。
とても心の優しい人物で、子供はもちろん貧しい人々にお金を分け与えたり、冤罪により処刑されそうになった人々を助けたといわれています。慈悲深く、子ども好きな司祭でした。
あるとき彼はこんなうわさを聞きました。ある一家が、貧しさのあまり3 人の娘を過酷な労働に出す、と。
ひどく同情したニクラウスは、夜中にその家の煙突から金貨を次々に投げ込みました。もちろん娘たちへの贈り物です。
これが、たまたま暖炉のそばに干してあった靴下の中に入ってしまったそうです。
そのお金で娘たちは救われました。
その後お金に困った時にはまた金貨が投げ込まれたそうです。両親はまた誰かが金貨を放り込んでくれた時には、その人に会って必ずお礼を言わなければならない!と思っていました。
そして三度目に金貨を届けに来たニクラウスを見つけたそうです。両親はニクラウスが顔見知りの隣人であった為、大変驚いたとのこと。
彼は自分の正体を誰にも言わないでほしいと告げ立ち去った・・・と言われています。
素敵なお話ですね。
凄いのはこれがただのおとぎ話ではなく実際にあった話をもとに作られているということです。
それが元で、クリスマスに靴下を飾ると縁起がいいとされたそうです。クリスマスツリーなんかにも飾りますもんね。
クリスマスにプレゼントをあげる理由
それでは、なぜクリスマスにプレゼントをあげるようになったのでしょう。
これは、クリスマスがキリストの降誕日であることと関係しています。本来は、クリスマスプレゼントはキリストに捧げるものでした。キリストへの誕生日プレゼントみたいなものでしょうか。
それが新しい時代になると、「大切な人」や「尊敬する人」に送るものへと変わっていったのです。
なんでも、経済大国アメリカでは、国内消費のうち半分がクリスマスプレゼント商戦にかかっているそうです。アメリカの映画なんかで、クリスマスツリーの根元に大量のプレゼントが置いてある光景を見たことがありますが、まさにそういうことでしょう。
ちなみに、日本では明治時代にこの習慣が始まったとされています。キリスト教の教派団体が生活に困っている人へお菓子やパンを配ったことがきっかけだそう。これもまた、素敵な話ですが、すっかり日本でも商戦材料になっていますね。
子ども向けのおもちゃから、カップル向けのアクセサリーまで。私は学生のころレストランでアルバイトをしていましたが、もちろん、クリスマスがいちばんの稼ぎ時でした。ムードもへったくれもなく、せっせと肉やらケーキやらを運んでいたものです
クリスマスプレゼント用のソックスを作ってみよう!
某インテリアショップをうろうろしていたら、すでにクリスマスグッズの小さいコーナーがあったのですが、そこに大きな靴下が売っていました。これだ!と思いました。
小さな子ども用の靴下にはプレゼントが入らないけど、それは充分に入る大きさだったのです。友人に言ったら「100 均でもふつーに売ってるよ」とのことでしたが・・・。
まぁ、100 均で買ってもいいのですが、せっかくだから手作りをしてみようかな、と思いまして。我が家のキッズのために靴下作りにチャレンジです。
【材料】
- 布:縦 40cm×横 25cmを2 枚
- リボン:40cm
- 紐:40cm
- 型紙にデザインを描く
- 布を切る
- 布を縫う
- 上部を飾る
用意した布に入る程度の大きさで靴下のデザインを厚紙に描きます。靴下の上部分は折り返すので、少し上が広がったデザインの方が作りやすいです。描けたらはさみで切って型紙を完成させます。
布を2枚合わせて、型紙の下にひきます。布と型紙をまち針で固定したら、チャコペン(なければ普通のペンでも構いません)で形をなぞります。型紙をはずして、布を切ります。このとき1cmほどの縫い代を残しておきます。
ペンの印にそってミシンで縫い合わせます。上部は縫わないように注意。縫い終わったら布を表に返し、アイロンをして形を整えます。
上部を1cmほど表に返し、まち針を打ちます。その部分にアイロンをあてて折り目をしっかりとつけます。
リボンを折り返した上部に重ねるようにおいてまり針で固定します。このとき、わっかにした紐もかかと側に置いて、まち針で固定します。靴下をツリーやベッドにぶら下げるための紐です。
最後にリボンと紐を固定するように上部を一周ぐるりと縫い付けたら完成です。
布の大きさは中に入れるものによって変えてみてください。また、飾りのリボンはレースにしてもかわいいですよ。
長靴に入ってるクリスマス仕様のお菓子について
実は私(というほどのことでもないですが)インターネットショッピングが大好きなんです。それで、クリスマス関係のグッズでも集めようかと検索をしていたんですけど、ふと疑問がわいてきました。
それは、子どもたちに大人気の「お菓子が入っている長靴」について。私ももちろん子ども時代にもらったことがあります。親は買ってくれなかったので、いとこのお母さんに1 度だけ大きいものを買ってもらいました。
疑問というのは「あれ?長靴なの?靴下じゃないの?」ということです。気になって調べてみました。
すると、意外なことが発覚。このお菓子入りのクリスマスブーツは日本が発祥だそうです。しかも(というかなんというか)滋賀県にあるイベント商品を売るお店が始めたという説があります。その説によると、ツリーのオーナメントにある靴下やサンタクロースのブーツを見て着想を得たのだとか。「お菓子を入れてみたらおもしろいんじゃない?」ということですね。
それが今では全国に広まっているというわけです。たしかに、靴下と違って底が安定しているブーツは売り場に並んでいてもゴージャスですよね。
クリスマス、靴下にお菓子やおもちゃを入れるのには、聖ニクラウスという善良な司祭が関係していたのですね。貧しい娘へ贈る金貨をたまたま靴下の中に入れたことが由来でした。元は困っている人への救済だったのが、いつしかキリストへの捧げ物になり、そして現在では大切な人へのプレゼントになっています。
そういえば、ヨーロッパなんかではクリスマスは家族で過ごすことが多いそうですが、日本ではすっかりカップルの日みたいな雰囲気になっていますよね。
これは、一説には雑誌の影響が大きいといいます。「クリスマスに彼のハートをつかまえる」みたいな特集が組まれ、恋人の日という認識が広まったといいます。また、同じ時期にヒットした歌謡曲やドラマの影響もあるでしょう。スマホやパソコンがなかった時代、テレビや雑誌の影響力は今よりもずっと強大だったのです。
そんな「恋人の日」に、彼(ないしは彼女)に靴下をプレゼントするのも、ちょっとおもしろいと思いませんか?