柏餅の葉っぱは食べられる?葉っぱの種類は?意味は?

公開日: : 最終更新日:2019/02/02




端午の節句といったら柏餅ですね!こどもの日という言葉を思い浮かべられる方も多いでしょうか?

中身もつぶ・こしあんばかりでなく、白あんだったり、味噌あんだったり、餅も白餅に草餅と、バリエーション豊かで楽しいお菓子です。

ですが、5月5日周辺の時期を過ぎると、和菓子屋さんから早くも姿を消してしまう柏餅。

期間限定のお菓子でもありますね。この時期が来ると「ああ、柏餅食べとかなきゃ・・・」なーんて、筆者はそわそわし始めますが、同じような思いをされている方も実は多いのではないでしょうか?

今回の記事では、柏餅をさらに楽しめること間違いなし!葉っぱについての豆知識をお伝えします。

この葉っぱって、実は食べられるのかとか葉っぱの種類ってなんだろうとか、考えたことがある人も多いのではないかと思います。

まずは柏餅の葉っぱは、そもそも食べられるのか?というところから見ていきましょう。

柏餅の葉っぱは食べれる?

柏餅
柏餅の葉っぱ、実際のところは食べられるのでしょうか?

筆者も、この葉っぱを食べようと、幾度もチャレンジしましたが、ペッとはき出すのが関の山。

筋張っていて固く、とても食べられるものではありません・・・。

葉っぱを食べようとしたほとんどの方がそう感じるのではないかと思います。

はい。そうです。

食べても害があるもではありませんが、一般的には食べませんね。

害がないなら一回くらい食べてみたい!」と思われた好奇心旺盛な方。

せっかくの柔らかくて美味しいお餅なのに、葉っぱと一緒に食べると残念なことになりますのでオススメはしません。

誤ってお子さんが一枚食べてしまった、などは全く問題ないようです。消化に悪いくらいですが何枚も食べたのでなければ大丈夫でしょう。

お餅の部分に触れているものですから毒があったりしたら困りますもんね。

柏の葉を食べると主張される方も、この地域では食べるというところも、筆者の調べでは、見つけることができませんでした。

「あ〜やっぱり食べないよね」

と安心された方も多いでしょうか?

例えば、桜餅の桜の葉は食べることを前提に作られているので下処理で塩漬けされていたり、あんの味と合うように作られていたりします。(この桜餅も昔は葉っぱをはがして食べるのが一般的だったのですが、いつの間にか改良されて現在の形になったそうです)

でも、柏餅の葉はそもそも食べることを前提には作られていないんです。

だからでしょうか。ここ数年、スーパーで市販されている柏餅を見ると、ビニール製の人工の葉っぱが巻かれていました・・・。

いくら葉っぱの部分は食べないからと言っても、ちょっと風情がないな~」と思ったのはきっと私だけではないでしょう。

天然のものにしてもビニール製のものにしても、葉っぱが巻かれていてこその柏餅なのですね。

ちなみに、こどもの日には関東では柏餅を食べますが関西では「ちまき」を食べるんですよ。

柏餅の葉っぱも「ちまき」を包んでいる笹の葉も、葉っぱの種類こそ違いますが、やはりどちらも食べるものではありませんね。

だとしたら、柏餅の葉っぱには何の意味があるのか?そして、何の葉が使われているのでしょう。

いや、柏餅なら柏の葉に決まってるだろう、そう思ったそこのアナタ!実は地域差もあり、使われているのは柏の葉だけじゃないようですよ。

まずは、葉っぱの種類から見ていきましょう。

柏餅の葉っぱって何の葉っぱ?種類は?

柏餅
柏餅の葉っぱといったら、思い浮かべるのは柏の葉ですが、地域によっては、葉の丸みが特徴的な「サルトリイバラ」という植物の葉っぱが使用されていて、その根には薬効もあるようです。

柏の葉っぱで包む柏餅は1800年代の江戸で生まれたものですが、実は、柏餅はそれ以前からあったようですよ。しかも、柏でなく、サルトリイバラの葉で包むのが主流だったとか。

柏餅の葉っぱに歴史あり。その歴史をちょっとだけお伝えします。

柏の葉に包んだ柏餅の誕生は江戸時代ですが、それ以前から柏餅はありました。

それが、主に西日本の里山に生えるサルトリイバラの葉を使う柏餅です。

この葉っぱで包んだ柏餅は、1800年代に参勤交代などで江戸に伝わりましたが、都会では大量のサルトリイバラの葉っぱを集めるのは難しい。

そこで、大きく丈夫な柏の葉っぱで代用されるようになったのではないかと言われています。

といっても、柏の葉の柏餅は、「柏の葉は新芽が育つまでは古い葉が落ちない。家系が途切れない縁起物」というキャッチコピーと共に売り出されるまでは、評判はあまりよくなかったそうです。笑

なお現在、和菓子屋さんでよく見る柏餅は、柏、サルトリイバラの葉の両方とも、その使用のほとんどを中国からの輸入に頼っているようです。

なんで葉っぱが付いてるの?意味は?

柏餅の葉っぱ、ただの飾りじゃないんですよ〜。

葉が餅についているのは、大きく分けて3つの理由があります。

  • 蒸すときに餅に香りをつけるため(ちまきの葉のようなものですね!)
  • 蒸すときに餅がくっつかないようにするため(クッキングペーパーのようなものですね!)
  • 手を汚さずに食べるため(まんじゅうの包み紙のようなものですね!)

今年の子どもの日に、お子さんに尋ねられたときは、焦らず騒がず、この3つを教えてあげましょう。笑

柏餅の葉っぱの作り方は?

柏餅
柏(サルトリイバラ)の葉っぱを、柏餅の葉っぱにする方法をお伝えします。

  • 乾燥した葉の場合
     →熱湯で10分程度ゆで、2~3回水を取り替えながら、さらして水気を拭きとる。
  • 真空パックに入った葉の場合
     →塩がついているので水で洗い、水気を拭きとる。
  • 生の葉の場合
     →さっと洗って水気を拭きとる。

柏餅の葉は食べることを前提にした下処理はないので、簡単ですね!

柏餅のレシピ

記事の最後に、ご自宅でできる、簡単柏餅の作り方をお伝えします!

  1. 米粉を水でこね、電子レンジで温める。耳たぶくらいのかたさを目指し、更にこねる。
  2. こねたものを手のひらサイズに丸く伸ばし、別に用意した餡を中に入れる。
  3. サルトリイバラの葉を1枚(小さければ2枚)使い、餅を真ん中に置き包む。
  4. 蒸し器に並べ、20分以上蒸し上げる。
  5. お皿に持ってできあがり!


さて、いかがでしたでしょうか?

柏餅の葉っぱは基本的に食べられないこと、葉っぱには歴史があること、加えて、柏餅はおうちで意外と簡単にできることをお伝えできたでしょうか?

今年の子どもの日は、ぜひご自宅で柏餅を手作りされてみてください。

お子さんと一緒につくる柏餅。葉の歴史やうんちくを教えてあげれば、きっと美味しく楽しいこどもの日になるはずですよ!

日本の美味しい和菓子「柏餅」のことを、ぜひお子さんにも伝えてあげていってくださいね。

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